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小澤国際室内楽アカデミー奥志賀2014演奏会 [国内クラシックコンサート・レビュー]

「弦楽四重奏はクラシックの基本」という小澤征爾さん自身の信念に基づき、今年も長野の奥志賀高原で弦楽四重奏をテーマとした室内楽勉強会が開かれて、そのアカデミー生による発表会のコンサートがあった。自分が行ったのは東京オペラシティでのコンサート。

このアカデミーももう15年余も経過するそうで、今年も日本、中国、台湾、シンガポールなどから受講生をオーディションで募り、小澤征爾さんをはじめとする講師陣のもとに、長野県・奥志賀高原の奥志賀スポーツハイムにて講習会が行われた。

そしてその講習会で課題曲として出された弦楽室内楽曲と弦楽合奏曲を、アカデミー受講生が披露するのである。演奏会場は、奥志賀高原ホテル「森の音楽堂」と東京オペラシティコンサートホールの2会場。

この奥志賀にならって2005年には、このヨーロッパ・バージョンが設立されて、「スイス国際音楽アカデミー」と称して、スイスのモントルーに近いブロネーという村で室内楽勉強会が毎年開催されている。今年のお披露目会は、スイスジュネーブのヴィクトリアホールとパリのシャンゼリゼ劇場。

「小澤征爾スイス国際アカデミー、パリのシャンゼリゼ劇場で公演。3年ぶりのヨーロッパ公演成功!」と大々的にネットで記事になっていた。

スイス国際アカデミー
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じつは小澤さんが食道がん療養生活から復活して、その第1弾のリハビリ活動として、このスイス国際アカデミーでの指導で渡欧したことがあった。当時親交のあった故人であるNHK音楽ディレクターの小林悟朗さんが同行して、その一部始終を収録をして、NHKの特番ドキュメンタリーとして放映した。その番組を観たとき、なんだ、小澤さん元気そうじゃないか!と思ったこと を記憶している。後日、悟朗調布邸を訪問した時に、このときのお披露目会であるスイスジュネーブのヴィクトリアホールでの演奏会の模様を収めたBD-Rを見せてもらった。  

このスイス国際アカデミーのお披露目会は、毎年このヴィクトリアホールで開催されていて、そのときにスクリーンに映された異常なまでに美しい内装空間を観て、いつかこのホールを訪問したい、とそのときに心に誓ったのであった。結局その公演の模様は放映さることなくお蔵入りになったのだが、でもその映像素材はBD-Rに焼いて、この世に2枚だけ残したと言っていた。1枚は小澤さんに献呈で、1枚は悟朗さんが自分用に。

話はだいぶ逸れてしまったが、奥志賀のアカデミー生によるお披露目会。

前半はアカデミー生6組による弦楽四重奏。6つのクァルテットがそれぞれ、1つの楽章を演奏するというスタイル。

女性は上半身は白色の衣装で若々しい。登場するときの歩き方が、どこかドタドタ風というか(笑)素人っぽくて非常に親近感が湧いてしまう。でもひとたび演奏が始まると、プロの演奏に決して見劣りしないその見事な演奏パフォーマンスには本当に驚いた。1組1組が終わるたびに、その完成度の高さに驚き、大きな拍手が湧いていた。

自分は普段思うことにやはり室内楽の生演奏って素敵だ、と思うことがある。

室内楽独特の各楽器のこまやかなフレージングやニュアンスが手にとるように感じられて、それがすごく新鮮で魅力的。演奏者の息づかいやボーイングなどの空気感がダイレクトに伝わってくる感じがする。それがこのアカデミー生の演奏会からも感じ取れた。

休憩を挟んで後半はいよいよ小澤さんの登場。

演目はバルトーク「ディヴェルティメント」よりの抜粋。アカデミー生全員による弦楽合奏。

少し気になったのは、小澤さんが指揮をしながら椅子に座る時間が結構多かったかなぁということだ。観た感じはとても元気そうに見えるのだけれど、体調がイマイチなのか、それともアカデミー生による公演からなのか不明だが、やや気になったところでもある。演奏は輝かしい音色で、一丸となって演奏され奏でられるその音色は、不揃いの部分や突き抜けている部分がなく、全体的に調和というかバランス感覚がよくて気持ちが良かった。ブラボーである。

面白かったのは、1楽章終わると、水戸室みたいにメンバーの配置換えがあったこと。

終演後たくさんの観客がスタンディングオベーションで惜しみない拍手を送られていた。

ステージ上で小澤さんが「上がってこい!」というジェスチャーとともに、観客席中央で鑑賞していた今回の講師陣の方々が勇みあがるようにステージに駆け上がって、そしてアカデミー生たちに「よく頑張ったね!」という感じでお互い喜びあってはしゃいでいたのが、すごく微笑ましくて良かった。

若者の諸君!君たちは最高に格好よかったぞ! 

これから育っていく若き音楽の芽たちに、限りない拍手を送りたいと思います。

ステージ1番左にいるのが川本嘉子さんと小澤征爾さん

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