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児玉桃さんのECM録音 [ディスク・レビュー]

児玉桃さんは幼少の時に渡欧して、そのまま13歳の若さでパリ音楽院に入学。
そして16歳で卒業とともにセニガリア国際コンクール、エピナール国際ピアノコンクールなど数々のコンクールで優勝し、現在もパリに在住して、パリを中心活動している。取り上げる作品ももちろんフランスものが多く、いままで録音ではドビュッシーや特にメシアンが大の得意作品。

現在はKAJIMOTO(梶本音楽事務所)に所属して、その多様な活動は素晴らしいの一言に尽きる。

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CDデビューは2003年にオクタヴィア・レコードからドビュッシーの作品集。
2008年ころには、このデビューからの3作品を再度SACDにして再リリースしている。 

桃さんは、小澤水戸室とも2006年頃からの深い関係で、水戸芸術館で数々のコンサートを共にしている。つい2~3年前にレクチャー付コンサートという形で、フランス音楽を取り上げて、水戸で公演をしていたのを覚えている。その公演にも行かせてもらったし、あと準・メルクル氏指揮の水戸室公演でサン=サーンスのピアノ協奏曲第2番の実演に接したこともあり、サン=サーンス好きの自分としては(笑)、そのフランス色の強いメッセージをしっかりと感じ取れた素晴らしい公演であった。

最近では細川俊夫さんとのコラボも大きな注目を浴びている。

そしてお姉さんが同じピアニストの児玉麻里さん。
もう私の日記で何回も取り上げていて、すっかりお馴染みだと思うが、PENTATONEでつい最近ベートーヴェンのピアノソナタ全集のBOXを完成させたばかりだ。 

じつは桃さんとはFBで友人になっていただいているのだが、非常にまめに情報発信上手というか、うまくメディアを使っているな、という印象がある。その写真には、必ずお姉さんの麻里さんも一緒に写っているのだ。

邪推であるが、姉妹の中でスポークスマン・メディア担当なのが、桃さんなのかな、とも思ったりする。

FBの公式ページで、偶然知ったのであるが、2013年にECMで録音してたCDが紹介されていて驚いた。

あの独特のカラーを持ち、アーティストの採用基準も非常に高いECMで、日本人を採用するということ自体希有なことだし、正直驚いた。

この児玉桃さんのECM録音は、フランスの高級文化誌「テレラマ」が最高位の評価を与える絶賛であったようだ。

そんな桃さんのECM録音をぜひ聴いてみたくさっそく購入した。 

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ラヴェル:鏡、武満徹:雨の樹素描、メシアン:ニワムシクイ 児玉 桃 


ECM録音の特徴は、2ch再生とは思えないダイナミックレンジ、空間の広さで、静謐な空間の中での寒色系なソリッド気味な響く音色という感じ。

最初の出音を聴いた時の第1印象は、思ったよりオンマイクな録音のような感じで、自分が抱いていたECMサウンドは、もう少しオフマイク気味で立体的に聴こえてくると思っていた。ピアノもイメージよりも幾分質感が柔らかくて、音の角がとれている感じがする。でも音色の響きは非常に美しく、ECM独自路線のリバーブをかけているような気もするのだがどうだろうか......

そういう自分のイメージとは少し違っていたが、でもやはりトータルな作品出来栄え、録音の素晴らしさは間違いないところでこれでまたひとつ2chソフトでいいソフトに巡り会えたという感じ。

そして、なによりその録音事情よりも感動するのは、その演奏力、作品の素晴らしさ。

ラヴェルの音楽に代表されるような色彩感、グラデーション豊かな特徴が持ちながら、結構ストイックで求道的な雰囲気に思わず心を奪われてしまう。

そして武満さん、メシアンの現代音楽でも独特の鋭利感と隙間のコラボが見事に調和していて、素晴らしい出来栄えとなっている。技巧派としての彼女のテクニックが十二分に感じられる。

選曲や曲の並びというのは、そのアーティストのイメージやそのディスクのセンスを決めるものなので、このアルバムを聴いたときはイメージにぴったりだと感じた。特にメシアン最高にして最大のピアノ作品といわれる「ニワムシクイ」が収録されていて、メシアンは彼女にとって最重要レパートリーだけに、このECM録音の大きな売りなのだと思う。

デビューから一連の作品は、オクタヴィアレコードが担当し、細川俊夫さんとの作品では、ナクソス・クラシックスから出ているようで、彼女の次回の作品はどうなのか、わからないが、ぜひECMからの第2弾を期待したいものだ。


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