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エレーヌ・グリモーのディスコグラフィー [ディスク・レビュー]

エレーヌ・グリモーは、フランス人なのだが、彼女が夢中になった作曲家は、ドイツ・ロマン派の作曲家が圧倒的に多く、ラヴェル、ドビュッシーなどの正統派フランス音楽には、さほど興味がないことを本人も明言している。

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所属のレーベルも、デビュー当時は日本のDENONだったりしたが、その後、フランスのワーナー(Erato)などを経由して、DG(ドイツ・グラモフォン)に定着して現在に至る。彼女のディスコグラフィーも圧倒的にDGレーベルの作品だ。

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この現在に至るまでのDG時代の彼女の録音を全作品担当してきているのが、エミール・ベルリナー・スタジオ。DGだから当然だともいえる。

そして、その録音をずっと支えてきた彼女のパートナーが、プロデューサーにシド・マクラクラン、そしてトーンマイスターがシュテファン・フロック、この2人。まさに彼女を録り続けてきて、彼女の音色を作ってきたスタッフ、そしてグリモーが絶大の信頼を寄せるスタッフと言っていいだろう。

トーンマイスターは、たまに1,2作品、ライナー・マイヤール氏であったり、他のメンバーだったりするのだが、ほぼ全作品といっていいほど、シュテファン・フロックが担当している。

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シュテファン・フロックは、エミール・ベルリナー・スタジオの一員として、DG作品でヒラリー・ハーンやラン・ランの録音を担当してきたトーンマイスターである。

その当時市場マーケットにない機器を、独自の自作で作り上げてしまうというほどの技術屋さんでもあった。録音プロデューサー&音声エンジニアとして働く一方で、自分の会社 Direct Out Technologiesという会社を立ち上げ、そこのスタジオの設備を整えることに多くの時間を費やしている、という情報を入手していた。

今回のグリモーのDG最新作、「ウォーター」ではなぜかエミール・ベルリナー・スタジオというクレジットが見つからなかった。でもエンジニア(ポスプロ担当)は、シュテファン・フロックであった。


密度感があって音色の骨格感がしっかりしているのは、やはりDGの伝統サウンドだと思うが、それにも増して、グリモーの一連の作品は、ピアノの音色が煌びやかで、本当に美しい。クリスタル系とでも言おうか.....DGのピアノ録音は綺麗だなぁ、とつくづく思う。

●ウォーター

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エレーヌ・グリモー/ウォーター

http://goo.gl/jYVrne

つい最近発売になったばかりのグリモーの最新アルバム。「Water(水)」に関連するテーマの曲で構成された、いわゆるコンセプト・アルバム。それぞれの楽曲の「つなぎ」として、インド系イギリス人ミュージシャン、ニティン・ソーニーが作曲・録音したアンビエントな7つの「ウォーター=トランジション」を間に挿入するというスタイル。

全体を通して聴いて感じたのは、これは完璧なアンビエント音楽(環境音楽)ですね。それも水を連想させる。

聴いていて精神が安らぐというか、超微小音量でかければ、ヒーリング施設のBGMとして流すのにも適切ではないか、と思わず感じてしまうほど。(激しい曲もあるので、選曲が必要ですが。)

間に挿入されている「ウォーター=トランジション」が、かなり効果絶大で格好いい。

とくに6トラック目!

あまりの格好よさにゾクっとしてしまう。

この「ウォーター=トランジション」、

各楽曲の間をブツぎらないで、スムーズに移行させる役目はもちろんのこと、グリモーが弾くクラシック曲をうまく引き立て、浮かび上がらせるのと同時に、自分自身も格好いい旋律なので、アルバム全体の流れに緩衝があるというかメリハリが出ていると思う。

じつにいいコンビネーションで全体のフレーム、流れを作っているな、と思う。

これは本当に美しい作品。たしかに水の流れを感じ取れる。せせらぎ、から激流に至るまで....自分はかなり気に入りました。

グリモーのフェザータッチとも言えるような弱音捌き。

ピアノは超高速のトリル全開の強打鍵よりも、鍵盤を弱く、しかも安定して弾き続けて、雰囲気を出すことのほうが遥かに難しい、と聴いたこともある。


また曲の抑揚にあわせたppからffまでの緩急のつけかた、スライドのさせ方もじつに流れるようで、結構エモーショナルな弾き方をするピアニストだと思う。


敢えて言えば、録音かなぁ。(やっぱりそこですか。(笑))

ピアノの音色は硬質のクリスタル系で、空間も感じるし、打鍵の響きも豊富で、余韻も美しい。
ただ、あまりに煌びやかで美しすぎて、作っているんじゃないかな、という不自然をちょっと感じてしまう。

ECMレーベルが好んで使う手法であるリバーブをかけているようなそんな印象も受ける。

自分がコンサートホールで普段聴いているピアノの生音は、こんなに煌びやかではないと思う。曲間に入る「ウォーター=トランジション」は電子音楽なので、それとのバランス、つなぎを考慮の上、そのような処理もあるのかな、とも聴いていて考えたりした。(グリモーのピアノは、ニューヨークのパーク街兵器倉庫(!)でのライブレコーディング、「ウォーター=トランジション」はスタジオ録音。)

でも、これは考え過ぎで勘違いかもしれないので、そうでなければゴメンナサイである。リバーブについては、嫌う方もいらっしゃいますが、自分は、極度にかけない、自然さを損なわないのであれば、なんとも思いません。逆に、これぞ生演奏では体験できないオーディオの完成度の高さ、美しさとも思えて、そのほうがいいと思うことも多い。

今回の新作「ウォーター」は、純粋なクラシックの作品というこだわりを持つなら抵抗感を持つ人もいるかもだが、自分は完全なアンビエント音楽として割り切っているので、オーディオ的に非常に美しい作品として完成度がすこぶる高いと思うし、傑作だと断言できます。


●ブラームス ピアノ協奏曲第1番、第2番

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ブラームス ピアノ協奏曲第1番、第2番 
グリモー、ネルソンス&バイエルン放送響、ウィーン・フィル(2CD)

http://goo.gl/saegQf


ブラームスのピアノ協奏曲というのは、じつは、数多のPコンチェルトの中でも、ずっと昔からやや苦手意識のある曲だった。いろいろな録音を聴いてきて、自分の嗜好に合う盤に巡り会えなかったというのも理由かもしれない。

どうも全体として重い感じがして垢抜けしない感じが苦手だった。


でもそんなイメージを払拭してくれたのが、このディスクだった。
グリモーは過去にこの曲を2回録音していて、これは2013年に出された最新盤のほう。

グリモーというピアニストは、独特の雰囲気というか、捉えどころのないホワっとしたイメージで、理詰めではない”感性”のピアニストだと思う。それは容貌だけでなく、彼女のピアノを聴いているとよくわかる。

結構その曲の中で、フレーズの捉え方が柔軟で、テンポや歌い回しなどを彼女が考えているイメージに合わせて大きく変えてくるピアニストだと思う。それがはっきりわかるのが1番。(だから聴いている側では、自分の好みに合わない解釈だと、彼女の演奏を変だと思われる方もいるのかもしれない。)

第2楽章は、まさに恍惚の美しさで、DG録音のピアノが美しいと感じるのは、まさにこの楽章。
ここでは、彼女は、まさに超スローテンポで、弾き方にタメがあって、情感たっぷりに歌い上げる。
1番のこの録音の魅力は、自分はこの第2楽章にある、と思う。

一転して第3楽章では、信じられないような高速ハイウェイで、なにかに急かされているかのように疾走感あふれた演奏をする。彼女のブラームスの対する想い入れは大きく、思うところがあっての抑揚なのだと思うが、彼女は全体を通して1本調子ということは、まずないピアニストですね。

譜面は同じでも、テンポ、抑揚などの強弱のつけかたなど、どう演奏上の解釈をするかは、指揮者、ソリストの領域だと思いますが、クラシックでは1番奥が深いところ。良し悪しの基準は決められないし、議論は深いです。

サウンド的には、2chソフトとしては稀にみる優秀録音だと思うが、1番はミュンヘンのヘルクレスザールでのライブ録音で石造りのホールにしては、オケの音が、ややウォーム系(暖色系)に感じるのがやや不満。ピアノがこれだけ鮮烈ヴヴィッドに録れているのと対照的で、編集でマージすると、ピアノがすごい鮮烈に浮き出て目立つのに対し、背景のオケがイマイチという印象が自分にはある。

でもこれは、おそらく拙宅の貧弱な2chシステムのせいだと思う。(ふだん、まったく2chを研磨してませんので。(^^;;でも研磨してなくても同音源の中で、これだけピアノが綺麗に鳴るんだからオケも同条件なんですけどね。)


●レゾナンス

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エレーヌ・グリモー

リスト:ロ短調ソナタ、ベルク:ソナタ、モーツァルト:ソナタ第8番、
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲

http://goo.gl/7OLgPi


これもピアノの音色が本当に綺麗に録れていますね。ピアノ・ソロとして持っておくなら、この1枚で十分かも?レゾナンス(共鳴)というタイトルのもと、様々なスタイルの音楽をまとめあげる、というコンセプトで、モーツァルト、ベルク、リスト、バルトークという4人の作曲家の作品を集めたもの。どれも美しい旋律で、中には有名な親しみやすい旋律の作品もあって、聴いていてじつに秀逸な1枚だと思う。なぜかグリモーのほんわかムードの雰囲気に、選曲のセンスもあっている感じがする。

とにかくピアノの音色が本当にキレイ。1音1音にタメ、質量感があって芯のある音の濃さ、という表現がイメージに近い表現だろうか。DGのピアノ録音の真骨頂ですね。


●モーツァルト協奏曲第19番、第23番&レチターティーヴォとアリアK.505

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モーツァルト ピアノ協奏曲第19&23番、他 
グリモー&バイエルン放送室内管、エルトマン

http://goo.gl/cU93RD

グリモー初のモーツァルト ピアノ協奏曲のDGへのライブ録音。モーツァルトらしい軽快で優雅な音楽にもグリモーは好感を持っていたようで、待望の録音となった。ここで聴かせる彼女の奏法もモーツァルトのイメージにピッタリ合っていると思うし、いい演奏だと思う。ミュンヘン プリンツレーゲンテン劇場でのライブ録音なのだが、彼女は、独奏だけでなく、なんと弾き振りもやる。ハードカヴァーブック仕様のデラックス盤で、ジャケットもすごくいい。

う~ん、問題は録音なんだなぁ。確かに美録音の部類に入ると思うし、けっして悪くない。でもこの日記を書いている順番で聴いているのだが、前記3枚と比較すると、あきらかに、ピアノの音色の透明感や1音1音のタメ、質量感が劣る。煩い自分には、ちょっとピアノの音色が滲んでいるように聴こえる。オケの音もそう、滲んでいる。そして音の密度感もいまいち。音が薄いのだ。

変だな、と思ってすかさずクレジットを見る。BR Klassikとの共同制作であった。確かにレーベルはDGなのだが、プロデューサーはDGで、録音スタッフは全員BR Klassikメンバー。つまりアルバムのコンセプトはDGがプランニングして、録音、音決めはBR Klassikが担当する。

自分が録音スタッフに煩いのもこういうことがあるから。レーベルごとにサウンドが違うのは、その音作りをしているスタッフが違うからなのだ。個性なんですね。それが今回如実に表れた。

でもこの盤の評価を貶めるは本意ではなく、その差は本当に気づくかどうか、しかも小音量の時はわからなかった。大音量で気づく微差だということ。全体のトータルのバランスではよいセンスのアルバムだと思います。


●ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番『皇帝』、ピアノ・ソナタ第28番 
グリモー(ピアノ)ユロフスキ&シュターツカペレ・ドレスデン

http://goo.gl/96SjnO

グリモーはドイツ音楽(ロマン派)を主なレパートリーとしてきたことから、このベートーヴェンの作品を出すことで、ベートーヴェン弾きとしても世界に認めさせ、さらにベートーヴェンのピアノ協奏曲の頂点ともいうべき第5番「皇帝」を採り上げることで、自分のキャリア・レパートリーにベートーヴェンを大きな跡を残していくという意味合いが強かった作品だと思う。

一聴すると、皇帝にしてはややライト級な仕上がりなのだが、演奏の解釈は至極スタンダードで、好感が持てる演奏であった。録音も、DGの録音そのもので、音色に厚みがあってピアノが美しい。

録音場所はドレスデンの聖ルカ教会で録ったもので(クラシック録音では名盤生産基地である有名な教会:シュターツカペレ・ドレスデンの録音本拠地としても有名である。)、この教会はもう非常に響きが豊かなことで有名で、録音を聴いたら一発でこの教会ってわかる感じ。

でもこの録音では、意外やマスキングされているというか、それほど豊潤な響きとまでは感じないから不思議だ。響き過ぎない程よいバランス感覚で仕上げられている。作品の全体の出来としても、品性が漂うクオリティの高い作品で、いい作品だと思う。自分はお気に入りです。


●シューマン ピアノ協奏曲、C.シューマン:歌曲集、ブラームス:チェロ・ソナタ第1番

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シューマン:ピアノ協奏曲、ブラームス:チェロ・ソナタ第1番、
C.シューマン:歌曲集、他 

グリモー、サロネン&ドレスデン国立管、オッター、モルク

http://goo.gl/wdgu7a


これもドレスデンの聖ルカ教会で録ったもの。こちらのほうが遥かにこの教会で録った響きの豊かさにふさわしくて、ディスクを再生した途端、部屋にその響きが広がる、そういうありようがこの教会録音にふさわしい作品だと思う。音質は彼女のディスクではめずらしくウォーム系(暖色系)で質感の柔らかいテイストですね。ピアノの音色もやや骨太な感じの美しい音色である。一言でいえば、音場感がとても豊かな録音で、柔らかい音触ですね。2005年の古い録音なので、それなりの鮮度感でもある。


シューマンのピアノ協奏曲は大好きな曲なので、自分の理想の演奏のイメージというのが頭の中に確固としてある。それに比べると、若干彼女のイメージ、テンポの解釈が入っているかな、という印象があった。でもいい作品であった。

さらにこのディスクのいいろことは、シューマンの妻クララの歌曲集が入っていて、それをアンネ=ゾフィー・フォン・オッターが歌っているところだ。この2人の競演が聴けるなんて夢のようだ。オッターの声も若い頃で、相変わらず瑞々しい。

ブラームスのチェロ・ソナタも秀逸。

このアルバムは、自分的にも結構気に入っている。


●バッハ 平均律クラヴィーア曲集

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バッハ 平均律クラヴィーア曲集より、ピアノ協奏曲第1番、編曲集 
グリモー、ドイツ・カンマーフィル

http://goo.gl/njTEoU

グリモーの初のバッハ録音。
ちょっとコンセプト・アルバムの趣向で、「バッハによるピュア作品」vs 「ピアニストによるバッハに捧げた編曲版」という図式で面白い。彼女の奏法は、至極スタンダードな解釈による作品。バッハの世界を忠実に再現できていた。

「平均律クラヴィーア曲集」は、ピアニストにとっては聖書の中の聖書のような存在で、調性に関するものはそこにすべて含まれていて、作曲法の法則もすべて織り込まれている。そのような本質が反映されているCDを作りたかった、というのがグリモーの1番の動機だったようだ。

●クレド

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グリモー&サロネン 「クレド」~ベートーヴェン:テンペスト、合唱幻想曲、
コリリアーノ:オスティナートによるファンタジア、ペルト:クレド

http://goo.gl/S1V7r5

http://goo.gl/NQgl7U


現在SACDは廃盤になっているのだが、このディスクはぜひSACDで聴いてほしいので、アマゾンの中古マーケットプレイスやHMVの中古センターのリンクを貼っておきます。

この作品は、彼女がDGへ移籍した時のデビュー作品になる。

サロネンとスウェーデン交響楽団、そして世界最高水準の合唱軍団であるスウェーデン放送合唱団とで作られた渾身の作品。2003年の録音なのであるが、とても古さを感じない、そのクリアな音と響きは驚かされる。だからぜひSACDで聴いてほしい。

この作品は、我々オーディオ仲間の中で有名なのは、7トラック目。

まさに恐怖のオフ会道場破りのソフトとして、このソフトの存在を知らない人はいないだろう。この7トラック目のまさにカオスといってもいいほどのごちゃごちゃした音の塊を、きちんと鳴らせる人はどれくらいいるだろう?史上最強に鳴らすのが難しいソフトと言ってもよい。これをオフ会で持参して他人の家で鳴らそうとする人は、なんと根性の悪い人と思われるので注意しましょう。(笑)

拙宅はサラウンドで鳴らしているので、幾分、ごちゃごちゃした音の塊も幾分分離して聴こえるかなぁと思うのだが、これを普通の2ch再生で聴いたら、本当に団子状態でつぶれてグチャグチャに聴こえるだろう。まさに道場破りのソフトで、我々オーディオ仲間では最も恐れられているソフトでもある。これはじつはマイヤール氏の作品なのです!!


グリモーのCDとして、真っ先に思い出すのは、じつはこの恐怖のオフ会道場破りの、このソフトであったりするのだ。(笑)


●ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番、『音の絵』から 
エレーヌ・グリモー(p)、アシュケナージ&フィルハーモニア管弦楽団

http://goo.gl/kWW8NU

先日の日記で、ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番に対する彼女の想いを知っていただけに、この曲を避けて通ることは絶対できなかった。まさに若い新人の頃の作品なのだが、いま聴いても、とりわけ個性的な解釈という訳でもなくて、極めてふつうの演奏解釈だった。ある意味、他のピアニストの作品と比較しても、そんなに区別がつかないくらい。

綺麗な演奏と言うか、差し障りのない美しい演奏と言うか......
ラフマニノフのロマンティズムは十分香り出ているような美しさは醸し出されていた。

以上、彼女の作品9作品を聴き込んだ。素晴らしい作品の数々。

これらを聴き込んで、エレーヌ・グリモーというピアニストの像は、演奏解釈自体は、そんなに奇をてらうような個性的な解釈をするようなピアニストではないと感じた。

ふつうにスタンダード路線で、聴いていて個性的だとか、違和感とかを感じるものはいっさいなかった。

ただし力任せの力演タイプではなくて、どちらかというと情感的というかエモーショナルな弾き方をするタイプで、冒頭でも書いたように、テンポや歌い回しなどを彼女が考えているイメージに合わせて大きく変えてくる、そういう柔軟性は持っているピアニストだと思う。

また彼女の歴史の変遷を見ると、やはりドイツ・ロマン派の作曲家に傾倒しているのがわかりますね。フランス人なのに、ラヴェル、ドビュッシーなどの正統派フランス音楽には、まったく興味がなさそう。

映像作品でラヴェルのコンチェルトは弾いているようですが、似合うかどうかは別として、そういう浮遊感のあるフランス音楽を弾いている彼女も観てみたい気がします。

今年の5月の来日公演は、大変楽しみである。大阪公演と東京公演のリサイタルのほうにいく予定です。

彼女はデビュー時代のDENONで5枚、そしてワーナー(Erato)時代に6枚、そして現在のDG時代というようにアルバムを出していて、ワーナー時代の6枚は、つい最近2000円くらいの廉価でBOXが出ました。これも若い世代の彼女を知る上では、貴重なアルバムだと思います。

自分の今回の日記では、主にDG時代の作品を取り上げました。

前回の日記、そして今回のディスコグラフィーと、自分で日記にすることで、彼女のことを深く知ることができた、と思います。やっぱりこうやって自分で日記にすることは、そのアーティストを知るうえでは、自分にとってとても大切なプロセスだといつも思う訳です。


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