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エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル [国内クラシックコンサート・レビュー]

昨日は、エレーヌ・グリモーのピアノ・リサイタルを鑑賞しに、大阪のシンフォニーホールまで行ってきた。新譜の「Water」に伴っての来日で、リサイタルとしては5年振りとのこと。

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彼女の自叙伝を読んだことで、とても不思議な魅力を持つピアニストだとわかって、自分の日記でも力を入れて特集してみた。

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(グリモーのFBページから拝借しております。)


いままでは、知っていてCDも数枚持っているにも関わらず、意外とスルーだったのが、こうやって彼女自身のことを深く知ると、俄然興味が湧いてくる。

やはりクラシック鑑賞は、演奏家、アーティストのことを、よく知ると興味の持ち方が全然違ってくるのだなぁ、ということが、よくわかった一例だった。

前半は新譜から。後半が彼女が敬愛するブラームスのソナタ2番。
前半と後半とでは、全くの別世界だった。(笑)

前半の新譜は、本当に美しいアンビエントな環境音楽のインストゥルメンタルを聴いているみたいで、8曲ノンストップの凄い集中力だった。ラヴェル、リスト、ドビュッシー、ヤナーチェク、べリオ、武満などなど。

確かに、一連の流れを聴いていると、今回の新譜のテーマ「水」のイメージが湧いてきそうな清廉・潔白な感じがする。せせらぎから激流に至るまで、結構、抑揚があるドラマになっていた。

直前になって、前半の曲順を大幅に変更してきたので、最後の最後まで、全体の流れ、シナリオを徹底的に、こだわり抜いたのだと思う。

この前半は、かなり聴いていて美しかった。

後半のブラームスは、彼女の世界ですね。(笑)

ブラームス独特の感性や個性と言ったらいいのか、難しい曲だった。
前半の美しい調べの数々と違い、かなり求道的な旋律で、奏法もダイナミックで、前半とまったく別世界の彼女を観れた感じ。

アンコールは3曲も演奏してくれたが、コンサートを通して感じたことは、どの曲も彼女のイメージカラーにぴったりの選曲をしていて、コンサートの色を自分のカラーで染めていたこと。自分の色をきちんと知っていて、そういうコンサート自体のプロデュースができるのは大事なことだと思う。

グリモーを生で鑑賞した印象。。。

この日は、上が皮のレーザーのようなジャケットと、下が黒のスラックス、というスポーティーなスタイル。

技術的にも安定していて、高度なテクニシャン。ノーミスタッチで完璧な演奏だった。弱音、強打の使い分けが明確で、結構演奏自体に抑揚というかメリハリをつけるタイプのように思えた。

演奏スタイルは、動的というより,むしろ静的な感じで、オーバーアクションなしの正統派スタイル。(ぺダリングも。)

それ以上に、やっぱり、なんと言っても雰囲気がある。

普通の人生とは違う苦労人だけあって、単なる美形ピアニストで収まらない、妖気というか、なんかオーラがあって、”深い” 魅力を持ったアーティストですね。

それが彼女の最大の魅力だと思います。

演奏終了後の聴衆への挨拶も、このホールの観客席全部に行き渡るように、1回転~4方向すべてに丁寧に挨拶していた。

なにより、その細やかな心配りに驚かされたのは、

アンコール曲のレターリングを自分の直筆で書いていることだった。

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(今回の招聘元のFBページから拝借しております。)

今回は座席も計画犯的に、指の見える、ど真ん中の中後方席にしたら、ダイレクト音と響きのマージ具合が素晴らしくて、全体のイメージを俯瞰できる感じで大成功だと思った。シンフォニーホールは、いままで、前方席ばかりだったが、こちらのほうが正解だと思った。

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このホールは、”音響がデッド”という話もあるようだが、自分は関西のホールをあまり経験していないし、このホールも数回しか経験がないので、断言はできないが、決して、そんなに音響が悪いホールとは思えない。

デッドだったら、演奏前にホールに入った暗騒音の瞬間に分かるし、数回の経験しかないけれど、聴いていて、そんなに極端に違和感を感じることもない。これは、関西のホール巡りをしないとあかんな、という感じだろうか。(笑)

あと、残されたのは、東京公演と、Vn/Pfのソナタ形式の公演と2公演。

グリモーの魅力満載になるに違いない。楽しみだ。


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