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懐かしい!5年ぶりのHMV渋谷復活! [オーディオ]

今年の夏くらいにHMV渋谷が復活する、というニュースを聴いていたので、非常に楽しみにしていた。

別に渋谷でなくても、池袋、新宿、原宿にもある訳だが、でもやっぱりHMVといえば「HMV渋谷」というのが圧倒的なブランドであった訳で、ここから発信される情報はひとつのカルチャーだった。

いままでの自分のオーディオライフを語る上で、このHMV渋谷の存在はとてつもなく大きかった。ヨーロッパから帰任した頃が1995年頃であるから、その頃からこの店の存在を知り、本当に信じられないくらい入り浸った。

まさに自分の青春時代の想い出がびっしり詰まった場所なのである。自分はセンター街に移った、ちょうど西武百貨店の隣にあった頃から通い詰めた。なにせ長時間入り浸っている訳で、終いには、店員さんから「あのぉぉ、もしお買いにならないのであれば.....」とか言われる始末。(笑)

同期の友人からも「おまえの休みの日の行動パターンは大体わかる。渋谷に出て、そのままHMVに行って.....」とか、さらには言われてしまう始末。(笑)

東横線沿いに住んでいるので、立地的にも渋谷は必然で、週末はかならず毎週ここに寄っていろいろむさぼっていた。その頃は、まだネットショッピングなどなかった時代なので、こうやってじかに自分の足でお店に行ってCDを試聴して買う、というスタイルが当たり前だった。

どれだけのCDをこのお店で買ってきたことだろう。

店内も、まさに5~6フロアくらいの大所帯で、フロアに応じてジャンル分けされていて、その在庫、品揃えたるもの、まさに大きな図書館を見ているくらい圧倒的だった。5年以上経ったいまでも鮮明にそのフロアのシーンが頭に蘇ってくる。

2004年頃から、ネットでCDを買うというE-Commerce(死語?(笑))スタイルが普及してきて、やはり自分での最初の体験がHMVのサイトであった。以来、現在に至るまでずっとこのサイトで買い続けていてお世話になっている訳である。(HMVサイトの自分の履歴を見ると、2004年8月17日に使い始めて、累計1600枚、金額にして530万の投資をしてきたようである。(^^;;)

もちろんアマゾンさんやタワレコさんのサイトでも買うが、自分が思うには、やはりスマホと同じで、サイトのGUIはどうしても自分が長らくお世話になったデザイン・イメージから離れられなくて、視覚的に慣れたGUIでないと不便に感じる。

自分がHMVサイトを使い続ける理由は、この慣れが大きな理由で、特にCDなのかSACDなのかがピンクの枠マークで先頭に表示されるところが一番わかりやすくて気に入っている。あと、長すぎない&難しすぎない適度な長さの解説文があるのもいい。

あとレーベル、録音時期、特に録音場所がちゃんとわかりやすくクレジットされているのもいい。このポイントは、自分がCDを買うときは、1番気にするところなので尚更だ。

もちろんアマゾンさんやタワレコさんでも買うが、まずHMVでなかった場合などに、そちらに移る場合が多い。特にアマゾンさんは、すでに廃盤になったレア盤を購入するときは(中古マーケットプレイス)重宝する。これはアマゾンさん独自の強みですね。

HMV渋谷のもうひとつの想い出は、確か2Fにあった、なぜかCDショップの中に存在するJ-Waveのサテライトスタジオ「渋谷HMVスタジオ」だったりした。前職を退職して、1年間浪人していたときに、毎日聴いていたJ-Waveの番組が、このスタジオで生放送されていたもので、ホントにくだらない番組(失礼)なんだけれど、失意の日々に、これを聴いていることで、どれだけ気が紛れて明るくなったことか!

実際、2人のDJの顔、姿を見たくて、このHMV渋谷のスタジオまで出かけたことも何回もあった。(スタジオは透明のガラス張りで外から見え見えなのです。)

HMV渋谷は、まさに若者文化(渋谷系カルチャー)の発信の地の代表という感じでしたね。生き生きしていました。

そんなHMV渋谷も、CD販売不況などを理由に、2010年に閉店。
このとき、あぁぁ自分の青春もこれで幕が降りたな、という落胆であった。自分の心の拠り所を失った感じ。ネットでCDを購入するようになってからは、確かに直接店に行くことも少なくなったが、現実に店舗が亡くなってしまうのは、やはり寂しい。

現在はローソンと合併して、ローソンHMVエンターティメントとして再出発している。


そんな自分の青春の想い出がいっぱい、いっぱい詰まったHMV渋谷であるが、なんと5年振りに復活する、という。

これは大変楽しみであった。

渋谷マルイシティの建物を改装して、一新して「渋谷モディ」として再スタートである。

渋谷モディ
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HMV渋谷は、ここの5~7Fに、「HMV & BOOKS TOKYO」という名前で仕切り直しでスタートする。
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自分の頭の中には、あの強烈な物量大投資の図書館のようなイメージがこびりついていたので、この新店舗を観たとき、予想を遥かに超えるライトな感覚、というか......ちょっと驚いた、と同時にやや欲求不満みたいなものも.....(笑)

店舗は、どちらかというと本が主体ですね。その中にCDが紛れ込んで存在する、というような印象。単に本やCDを売るという目的だけではなく、、コーヒーショップなどの「食」の売り場などもあって、料理本に加え、食器や調理器具、そして本を読むスペースや休憩所など、なんかトータル的にライフスタイルを提供する、スゴイおしゃれな空間に様変わりしていた。ネットでの紹介文では、30~40歳くらいの女性客をターゲットにしている、と書いてあったので、なんか合点がいく感じ。

商品の陳列の仕方も、スゴイお洒落で、テーマごとに分けて陳列されているのには驚く。

自分は、CDを買う場所としてHMVをずっと捉えていたので、肩透かしを食らう感じだったが、帰宅してネットの紹介文を読みながら、落ち着いて考えてみれば、CDを買うならもうネットでやるのが当たり前のご時世なので、店を出すなら、それと差別化できないといけない。

そういうところから生まれたソリューションなのかな、とも感じて、なるほどと思った次第である。

(でもCDは置いてあるけれど、クラシックは置いていないというのはなぁ。クラシックを入れちゃうと品揃えが多くなって陳列に困るからでしょうか?(笑))


まずCD売り場。
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なんとブリティッシュ・カルチャーというコーナーもあって、ポリスの「シンクロニシティー」や、スタイル・カウンシルの「カフェ・ブリュ」などの陳列もあった。(笑)これらの音楽は自分の高校、大学時代の世代でその層を狙っているのでしょうか?(笑)

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でも名盤ですね。

出た!HMVの試聴機。(笑)昔は、黒地だったような記憶がある。
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その他にも、音楽、映像関連の商品が......

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雰囲気的にオシャレなテーマごとに本が陳列されていたり。

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ヨーロッパの旅行ものも!!

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文房具が売っていたり。

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健康食品類が売っていたり。

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コーヒーや食べ物などのお店もあったり。

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支払いカウンター。

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なんか、今風のお洒落な楽しい空間ですね。女性客向けを狙ったというのもわかるような気がします。

ネット通販と差別化を図った、という狙いがよくわかるような気がしました。

お店を出て、CDを買いたいという欲望をそらされた感じになった(笑)自分は、そのままお茶の水へ。

エム5邸オーディオオフ会に行くときに、ゴローさんとここで必ず待ち合わせ場所につかったお茶の水ディスクユニオン。

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やっぱりこの風景は、安心する。

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最近集め始めた廃盤などのレアなマーケットであるDG(ドイツ・グラモフォン)のSACDを探すことに。

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意外と全部持っていたりするので、収穫は、最近チケットを確保できたネトレプコのSACD、オペラ・アリア集1枚だけであった。あと、グリモーのクレド(SACDのほうで再生、つまりきちんと鳴らすことが非常に難しい超難関ソフトであった「クレド」のBlu-ray Audioソフト・バージョンであった。)

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ネットでCDを買うようになってからは、こういうお店に行くことも少なくなった。

でも待ち合わせに使ったときに、ゴローさんに質問され、

ゴロー「ノンノンさんは、いつもCDをどうやって買うの?」
ノンノン「大概、ネットですね。」
ゴロー「ダメなんだなぁ、それじゃぁ。」
とダメ出しをくらったりした。(笑)

ゴロー「ネットでは売っていない、なかなか手に入らない珍しい盤などが、こういうお店には出てい
     る場合も多いので、できる限り頻繁に出歩いて探したほうがいいんだよ。」

と教えてもらった。

このとき、このお店で偶然見つけたのが、これ。
1997年の小澤&サイトウキネンの「マタイ受難曲」。なんと今は亡きPhilipsレーベル!

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「うわぁ、これはレアだよ、こんな盤がここで見つかるなんて。だから言ったでしょう。こういうのが見つかったりするから、こういうお店に出入りして、日頃チェックする必要があるんだよ。ぜひ、これは買いだよ!」

いまでは、マタイ録音の自分のリファレンスであったりする。

そして、以前日記でも取り上げたシューマンの「女の愛と生涯」のエディット・マティスのDG録音。これもこのお店で見つけた。こういうお店に出入りすることの重要性を再確認。

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やっぱりオーディオファン全般にこういう言葉を使うと語弊があるかもしれないけれど、自分のような”壊れた大人”には夢を与えてくれるお店なのだ、こういうお店は。

いくらネット通販が主流になっていっても.....

私が選ぶ魅力的な現代女流ヴァイオリニスト [クラシック演奏家]

以前にも日記に書いたと思うが、ソリストはやはり女性のほうが華がある。男性ソリストは男性特有の魅力があってまた別次元で話すべきなのだと思う。自分は特に女性ヴァイオリニストが好きかもしれない。


もちろん女性ピアニストも大好きで、(結局女性ソリストが好きなんですかぁ??(笑))ピアノ自体が大きいので、ピアノ+奏者というフレームで捉えられる絵柄と、ヴァイオリンを持つ女性奏者という絵柄では、それぞれ違った魅力があるのだが、両方ともすごく魅力的。(間違った認識を持たれると困りますが、魅力がある楽器は、もちろんVnとPfだけじゃぁありませんよ。)

特にヴァイオリンは唄う楽器なので、オケをバックにコンチェルトを演奏する女性ヴァイオリニストは、オケをバックに歌うソプラノ歌手のように華があって共通点があるといつも思っている。

そんな中で現在の女流ヴァイオリニストで、自分が気になるソリストたちをピックアップしてみたら面白いと考えた。たとえばランキングというのは、自分がやるには、そういう風にランク付けしてしまうのは、ソリストに対して失礼だと自分は思うので、それは絶対やらない。だから自分がいま気になっているソリストたちをピックアップしてみたい、というだけである。(というか、アラベラ・美歩・シュタインバッハーとムターとを同じ土俵にのせることじたい、間違っていると思う。)

あと、このようにまとめることで、ある程度調査が必要なので、そこで知りたい情報が、彼女たちが使っている楽器と所属レーベル。これはまとめることで、俯瞰することができるので面白いと思った。オーディオファンにとって、ここが結構気になるポイントなのである。

大体これを調べてこのようにまとめるのに1か月くらいかかった。(海外旅行前でしたが。)

さらにそのソリストに対する自分の印象とコメントを少々だけど加えるとユニークになると考えた。

たくさん漏れているソリストたちもいっぱいいると思うが、あくまで今思いつく、ということが前提なのでご容赦願いたい。あと、邦人の女性ヴァイオリン奏者は対象に入れていない。これも別枠で話をするべきだと思う。

●アラベラ・美歩・シュタインバッハー

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PENTATONEレーベル。もう彼女については、今更説明することもない、と思う。自分にとっていま1番入れ込んでいるヴァイオリニスト。いま世界中をコンサートで駆け回っている人気者で、FBの彼女のページを登録しているのだが、その各国を駆け回っている多忙の日々がデイリーで報告されていて生々しい。

本当に去年の年末あたりから、急に垢抜けた感じで、どんどん知名度が上がっているような感じがする。来年の2月のN響とのチャイコフスキーのコンチェルトの公演もすでに完売ソールドアウト。人気が出るにつれてチケットも取りにくくなるのかなぁ、と思うと複雑な気持ち。でもS席が3800円なのである!(驚)なんと良心的なのだろう!彼女は今後ビッグになっていっても、近寄りがたい大スターというより、こういう我々に近い存在でいてほしいなぁと思ったりする。

使用楽器は、日本音楽財団より貸与されている1716年製ストラディヴァリウス「Booth」。


●アリーナ・イブラギモヴァ

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Hyperion レコード(ロンドン)。ロシア人の奏者(1996年にイギリスに転居)。
アラベラ様についで、非常に気になる存在。若手のヴァイオリニストの中ではピカイチの存在だと思う。今年、東京交響楽団とのコンチェルトでモーツァルトのVn協奏曲、そして王子ホールでモーツァルト・ソナタを体験したが素晴らしかった。期待にたがわぬ魅力的な奏者ですね。ただ、彼女自身、バルトークやイザイのようなストイックな曲風だととても似合っているのだけれど、メンデルソゾーンなどのロマンティック路線だとどうもぎこちないとうか、イメージに合わない感じがする。でもそれは経年とともに彼女が克服していくと思うし、キャリアが解決しますね。来年の3月のモーツァルト・ソナタはもう一回行ってみようと思っています。

使用楽器はゲオルグ・フォン・オペルから貸与されたピエトロ・グァルネリ(1738年)。


●ロザーヌ・フィリッペンス

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Channel Classicsレーベル。つい最近見つけたデビューしたての新鋭。オランダ人奏者。とにかく彼女に関する情報が少ないですね。オランダのハーグ王立音楽院、ドイツのハンス・アイスラー音楽大学でヴァイオリンを学び、2009年のオランダ国際ヴァイオリン・コンクールで第1位、また2014年のフライブルク国際ヴァイオリン・コンクールでも見事第1位に輝いた、というオランダの華麗なる経歴の才女である。まさにオランダのレーベルChannelc Classicsでは、自国のスターという期待の新鋭で、すでにこのレーベルを背負ってきたレイチェル・ポジャーの後釜のスターとして育てていこうという感じなのではないかな、と予想している。自分的にちょっと追っかけてみたい奏者。期待している。Channel Classicsから2枚アルバムをリリースしていて、2枚目のシマノフスキのコンチェルトは絶品で優秀録音でした。

使用楽器は、名ヴァイオリニストH・クレバースの愛器 Michael Angelo Bergonzi。


●二コラ・ベネディッティ

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DECCAレーベル。スコットランドの奏者。2004年にBBCのコンクールで優勝デビューして名を馳せた。2005年にDGと契約。アルバム6枚を出す。その後もいろいろ多数のオケとの共演、キャリアを積んでいる。まだ実演に接したことのないソリストで、魅力的な奏者に見える。FBの公式ページでは登録しているが、活動は盛んのようだ。問題なのは、そうなのに自分はCDすら1枚も持っていないので彼女の音を聴いたことがない、という事実だ。ちょっとこれは問題。至急に解決します。でもスゴク気になる奏者なのです。

いつか実演に接してみたい奏者である。

使用楽器は1717年製ストラディヴァリウス「ガリエル」。


●リサ・バティアシュヴェリ

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SONY/DG/EMIと多様。アナチェマンコ氏門下生。(アラベラ・美歩・シュタインバッハーやユリア・フィッシャーもそうです。)ベルリンフィルのヨーロッパコンサートにも出演。ゴローさんが一押しだった奏者だった。N響とも何回も共演している。(私は、ブラームスのコンチェルトで実演に接しました。)ゴローさんは自分の日記でも彼女のことをかなりプッシュしていたし、N響との共演の時は、毎回世話役をおうせつかっていたようだった。ブラームスのコンチェルトのときは、私とNHKホールのロビーでゴローさんと前半の感想会をやっていたにも関わらず、電話が鳴ってきて、「ゴメン、リサから呼び出しがあったんでまたね。」とか言って嬉しそうに戻っていった、なんてこともあった。(笑)

アナチェマンコ氏門下生の3人の中では1番格が上かもしれませんね

日本音楽財団貸与の1709年製ストラディヴァリウス「エングルマン」。
 
 
●レイチェル・ポジャー

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Channel Classicsレーベル。このオランダのレーベルを長年にわたって支えてきた看板スターである。どちらかというと、ピリオド楽器などのバロック系音楽を得意とする。来日経験はないと思う。まさにマイナーレーベルの雄という感じ。私は彼女の録音はスゴク好き。鮮度感とかエネルギー感がスゴク高くて優秀録音が軒並み多い。同レーベルの彼女のバッハの室内楽の録音は、私のオーディオオフ会ソフトの定番である。

ぜひ実演に接してみたい奏者なのだけれど、来日は難しいかなぁとも薄々感じたりする幻の奏者的な存在。

彼女に関する情報は、ほとんどネットでも拾えなくて不明なところが多い。なので使用楽器も不明。

●イザベル・ファウスト

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ハルモニア・ムンディ レーベル。 現代でも有数の実力派ヴァイオリニスト。彼女はいわゆる実力派タイプで、人気が後になってついてきたという感じで、今はもう最高潮なのかもしれない。いわゆる玄人筋受けする奏者で、評判が高い。


じつは去年芸劇で実演に接したが、じつはイマイチだった。(^^;;

立居姿、演奏する姿勢が非常に悪く、音色もパッとしなくて、これが噂のイザベル・ファウストかぁ、という感じであった。まずその立居姿であるが、ヴァイオリン弾く姿勢が、体をよじったり、前かがみになったり、少し屈んだりして、格好が良くないのだ。やはりヴァイオリン奏者というのは、その立居姿もきちんと絵になるというのもひとつの条件のように自分は思っている。そして彼女の音色。ファウストのヴァイオリンの音量が小すぎる。オーディオ仲間の話でもオーケストラと共演のファウストの音を寒色系の薄くて小さい音という印象を日記で書いていた。どの曲もテンポはやや遅めで、音楽の流れが今ひとつ。

どうも自分の周りのファウストに対する印象で、よかった、という印象はほとんどないのだ。(上記のような印象ばかり。)
 
ファウストは優れた録音演奏家であるが、優れた実演演奏家ではないのではではないか。期待が大きかったので、その分失望もあった。


いわゆる求道的タイプな演奏家で、評価も高いので、ぜひリベンジをしたいと思っていて、来年1月の都響とのコンチェルトに馳せ参じようと思っている。あと王子ホールでのリサイタルにもぜひ行きたかったのだが、チケットを取り損ねた。これでダメなら、やはり自分も含めたいままでの印象は正しいということになる。

使用楽器はストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ(1704年製)」。


●ヒラリー・ハーン

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DG(ユニバーサル)レーベル。アメリカ人奏者。もう彼女もいまさらなにを言わんや、という感じである。もう数えきれないくらい実演に接してきた。そしてオーディオでも彼女のCDはたくさん持っていて、擦り切れるくらい聴いてきた。最初はちょっと外見的に冷たいクールな感じに見えて、そこにちょっと食わず嫌いのマイナスイメージを持っていたのだが、彼女のシベリウスのVn協奏曲の録音が自分を変えた、というか、あの録音でいっぺんに彼女の虜になった。あのシベリウスのコンチェルトの録音は、いまでも自分の中ではシベリウスの近代演奏録音の中でベストワンでもある。そして引き続きブラームスの協奏曲も虜になった。

そこから狂ったように実演に接してきた。来年にもまた来日してくれるようなので、ぜひ行ってみたい。

使用楽器は、パガニーニの所有していた'Cannone'のコピーであるヴィヨーム (Vuillaume) の1864年製。


●ユリア・フィッシャー

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DECCA/PENTATONE レーベル。ドイツ人奏者。もう我々オーディオマニアの中では、超有名人であるので、これも説明不要だろう。PENTATONEレーベルの初代マドンナである。彼女の録音はオーディオオフ会の定番ソフトであった。コンクール歴がスゴクて、8つの国際音楽コンクールのすべてで優勝(うち3つはピアノでの受賞)。ヴァイオリンとピアノの両刀使いである。でも彼女の本質は、ヴァイオリンのほうにある、と思う。

DECCAに移籍してから、自分的にPENTATONE時代にあった張りつめた緊張感というのがなくなったという感じで、サウンド的にもピンとこない。日本への来日経験はないと思う。生涯で1度でいいから実演に接してみたい奏者である。

使用楽器は、現代ヴァイオリン製作者フィリップ・アウグスティン(Philipp Augustin)の2011製。


●ジャニーヌ・ヤンセン

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DECCAレーベル。オランダ人奏者。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、など数々の輝かしい演奏経歴があって、着実な道を歩んできている。

自分も、彼女の録音をかなりの枚数持っていてオーディオではかなり聴きこんでいる。非常にスタンダードなクセのない正統派の弾き方をする奏者だなとも思っていたが、ただ自分にとって刺激になるようなピンと来るものがなくて、いままでのめり込めていなかった、という引け目を感じていた。

美人であるし、腕も確かなので、あとは自分にとってのインパクトがどこまであるのか、というそこが問題であった。

2012年11月には日本での初めてのリサイタルを開催している。

じつは来年2月には来日を果たしてくれるようで、これはぜひ行きたいと思っている。彼女の魅力をたっぷり堪能して解析してみたいと思う。ぜひのめり込んでみたい。

使用楽器は、エリーゼ・マティルデド基金から貸与されている1727年製ストラディヴァリウス「Barrere(バレール)」。


●ヴィクトリア ムローヴァ

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Onxyレーベル。ロシア人の奏者。ソナタものよりもヴァイオリン協奏曲などのジャンルの録音を多く残している。じつはクラシックだけではなくてジャズやポピュラー音楽などにもチャレンジしており、結構クロスオーバー的なスタンスのアーティストでもある。

彼女はバッハのヴァイオリン協奏曲のCDを購入して聴いた。素晴らしい演奏と録音であった。でもそれ1枚だけであり、実演にも接したことがないので、ぜひ来日公演を果たして実演に接してみたい奏者である。


愛器は、1723年製のストラディヴァリウス「ジュールズ・フォーク」。準バロック様式の弓を用いている。バロック音楽の演奏会では、別の古楽器グァダニーニも使用している。


●チョン・キョンファ

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EMIレーベル。韓国人奏者。まさに1960年代からの奏者で女王と言っていい経歴と貫禄がある。
イギリス人と結婚してイギリスでの演奏活動になった。

1970年に開かれる慈善ガラ・コンサートへの出演の誘いを受け、この演奏会で、チャイコフスキーの協奏曲を弾き、イギリスの新聞から「ジネット・ヌヴー以来、こんな素晴らしいヴァイオリニストを聴いたことがない」「満員のお客のしつこい拍手喝采以上の価値が本当にあったのだ。果たしてハイフェッツがこれよりも巧く奏いたかどうか、疑問に思う」といった賛辞を受け、英デッカ・レコードと録音契約を結び、年に100回以上の演奏会を行うトップ・ヴァイオリニストとなった。

今年、チョン・キョンファのVnリサイタルをサントリーホールで聴いてきた。足を大の字に広げて、膝を曲げながら体を揺らしダイナミックに弾く彼女。やっぱりいまどきの美女系などを寄せ付けない風格というか貫禄があった。

使用楽器は不明。


●アンネ・ゾフィー・ムター

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DGレーベル。ドイツ人奏者。トリはやはり彼女がふさわしいと思った。まさにヴァイオリンの女王である。カラヤンに見いだされ、スターダムに上がっていき、カラヤン亡き後も、まさにトップ奏者として現在に至る。彼女の実演ももう何回接しただろうか、そしてCDも何枚持っているだろうか? もう今さらこの狭い紙面では語りつくせないものがある。もう自分のクラシック・ヴァイオリンの基本のような人である。


最近では数年前にサントリーホールでバッハのヴィヴァルディ四季の演奏会と、さらに演目は忘れたがこれもサントリーのリサイタルで足を運んだ。

彼女が来日するときは、必ず足を運ぼうといつも思っている。

以前、女性は経年のほうが絶対色艶が出てきて美しくなる、という持論を展開したが、その最先鋒とも言える人がこのムターのことを言っていたのだ。

13歳でカラヤンに見いだされたときは、正直芋ねーちゃんだった。これが最近になるにつれて、見違えるようになってどんどん美しくなっていて、ヴァイオリンの女王としてふさわしい威厳ある美女になっていった。

これからもずっと女王として君臨していってほしいものである。

使用楽器は、彼女は2丁のストラディヴァリウスを所有している。1つは1703年製「エミリアーニ(Emiliani)」、もう1つは1710年製「ロード・ダン=レイヴン(Lord Dunn-Raven)」。

いかがだろうか?ランク付けはしないけど(というかできない)、自分がいま頭の中に浮かんでくる現代の女性ヴァイオリニストである。1か月かけてまとめあげた大作です。(笑)

また新しい新星など発見できるとまたうれしいですね。

自分も1か月もかけて、このようにまとめあげると、今まで漠然と頭に会った業界図式がきちんと整理できたような気がして気分がいい。でもあくまで自分の嗜好に合った奏者だけを集めたものですので、ご了承ください。(笑)


PENTATONEの新譜:ヨハネス・モーザー&フルシャ・フィルハーモニアのチェロ協奏曲 [ディスク・レビュー]

じつに久しぶりにオーディオのディスクレビューの日記を書く。

海外旅行があったので、聴いていない新譜たちが、もうたくさん溜まっているのだが、自分はこのカテゴリーの日記が好きなので苦にならない。大好きなオーディオの趣味に浸れて楽しい。(生演奏もいいけどね)

最近ベルリンフィルに入団したクラリネット奏者のアンドレアス・オッテンザマー。彼のようなタイプの男性に言えるのは、いわゆる「ナイスガイ」という言葉。

底抜けに明るい、屈託のない笑顔、そして細身でハンサム....万人の女性であれば誰もが魅力に感じてしまう男性像、まさに「ナイスガイ」と言えるべき存在。50歳を過ぎた自分にとっては、同性から観た彼らの印象は、正直かなり眩しい。(笑)

今日取り上げるチェリストのヨハネス・モーザーもそんなナイスガイの1人だと思う。

写真から伺い取れるのは、やはり屈託のない底抜けに明るいキャラ、女性受けするんだろうなぁと想像する。

ところが彼のキャリアは、じつにかなり硬派でその骨のある考え方など、かなり驚かされるのだ。まさに実力も兼ねそなえた美形男性ソリストとして向かうところ敵なしというところだろう。

ドイツ系カナダ人のチェリストで、1979年生まれの現在36歳。2002年チャイコフスキー・コンクールで最高位を受賞。使用楽器は、1694年製のアンドレーア・グァルネリ。

モーザーは、いままでベルリン・フィル、シカゴ響、ニューヨーク・フィル、クリーヴランド管、ロサンゼルス・フィル、ロンドン響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管などなど、もう書ききれないほどの世界のオーケストラ&高名な指揮者と競演してきており、英グラモフォン誌からもその絶賛を浴びている。(去年2014年にN響の定期公演にも登場しました。)

室内楽奏者としても熱心に活動しており、五嶋みどり、ベル、アックス、カバコス、プレスラーなどとしばしば共演、ヴェルビエ音楽祭、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭など多くの国際音楽祭にも登場している。

モーザーはあまり知られていないレパートリーを取り上げ優れた演奏をするアーティストとしても非常に評価が高いようだ。

(ここに記載したモーザーの紹介文は、Artisit Management M.Hirasa.Ltdさんのサイトから簡易抜粋させていただきました。もっと詳しい内容の原文サイトはこちらになります。ぜひご覧になってください。→
http://www.hirasaoffice06.com/files/strings4moser.htm

そんなモーザーであるが、今年2015年の春に、ついにPENTATONEと専属契約をした。

彼のルックスだけではない、そのその底にある”ホンモノ”の匂いをかぎとれたのは、今回の新譜を聴いてからだった。

契約時のサイン。(左がPENTATONEの名プロデューサー。ジョブ・マルセー)(ポリヒムニアのFBページより)

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PENTATONEには、ヴァイオリンのアラベラ・美歩・シュタインバッハー、ピアノのマーティン・ヘルムヘン、ナレ・アルガマニアン、オーケストラはベルリン放送響、スイス・ロマンド管、ロシア・ナショナル管と、とても若くて有望ないいアーティスト、オケを抱えている。

そのメンバーにチェリストとして、このヨハネス・モーザーが仲間入りするのだ。
なんとエキサイティングなことだろう!

若くて有望なアーティストを、安価なコンサート代で、そして高音質のクオリティの高い優秀録音で市民に提供する、というこのスタンスは、まさにPENTATONEに代表されるような高音質マイナーレーベルのメジャーレーベルに対抗するアイデンティティなのだと思う。

まったくブレていない。

そのPENTATONEからのモーザーの第1段。 
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ドヴォルザーク:チェロ協奏曲、ラロ:チェロ協奏曲 
ヨハネス・モーザー、フルシャ&プラハ・フィルハーモニア

http://goo.gl/8m69Ty


日本でもお馴染みのフルシャの指揮で、フィルハーモニアとのジョイントで、あの名曲のドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏する。そして、意外と通好みなのがラロのチェロ協奏曲。

録音セッションは、プラハのスタジオ(Forum Karlin) で行われたようだ。ポリヒムニアが出張録音した。

ポリヒムニアのスタッフは、バランスエンジニア、そして編集にエルド・グロート氏、録音エンジニアにロジャー・ショット氏。安心できる布陣。最近のポリヒムニアの録音は、エルド・グロート氏中心に動いている感がありますね。

録音会場となったForum Karlin (ポリヒムニアのFBページから)
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セッション録音の様子(ポリヒムニアのFBページから。)
このマイクアレンジがいかにもポリヒムニアらしい。(笑)
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プロデューサー・マルセーと指揮者フルシャ
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さっそく聴いてみる。

非常にソロ(チェロ)とオケの伴奏のバランスがうまくとれている録音(つまり編集)だと感じた。メインマイクで一発で全部拾うワンポイントではなくて、写真の通りマルチマイクらしい、とてもオーディオ的に聴きやすい快感が得られやすいサウンドの組み立て方になっている。(各チャンネルへの配分、ミックスで聴こえたときのバランス感覚などが秀逸。)

ワンポイント1発録りだと確かに自然の演奏の音に近いかもしれないが(巷の評判も良い)、でも自分はそうは思わない。

全体的にマイクから遠すぎてサウンド自体に躍動感がない鮮度のない死んだようなサウンドに感じることが多くて感心しないほうが多い。生演奏では聴こえない音が聴こえる、というけど、いいじゃないですか!それも自分はオーディオの快楽のひとつで魅力だと思っている。

とにかくオケの音は輪郭がくっきりとしていて明瞭で、ちゃんと大音量(この音量は予想以上。ソロのチェロを圧するくらい大音量)。それでいながら深さ&空間情報もきちんと入っている。

マルチマイクであるにもかかわらず、空間表現というか 各楽器の佇まいが自然でバランスが良いのはもちろんだが それでいて 発音のエネルギー感や演奏者の息遣いがしっかり録れていて、エルド・グロート氏の編集の素晴らしさには驚くばかりだ。


聴いていてホントに気持ちがいい作品にできてあがっていると思う。

チェロの音が、予想していた以上に非常に心地よいスマートな音色で(もっと低弦ゾリゾリと思っていたが。)綺麗に録れている。滑らかで優雅な音色というか.......

それにして、モーザーのチェロの音色に表現のあること。酔わせる旋律とそうでないところの区別がはっきりわかる、その緩急のある演奏には舌を巻く。情感たっぷりに奏でるところの”タメ”のある弾き方とか.....

このドヴォルザークのチェロ協奏曲の名録音であるカラヤン&ロストロポーヴィチの名演を聴きなおしてみた。

聴いてげんなりした。

彼らの名演をそしるつもりはなく 録音された時制を考えれば、実に素晴らしいクオリティの録音だということに異論はない。

だが しかしだ。

しかし そのクオリティは 30年前にすでに明らかに聴きとれた。
「チェロ、そしてそれに伴うオケの音が、こんな風に録れてるなんて何と素晴らしい録音なんだろう!」と 30年前に思った以上のものが 新たには感じられなかった。

逆に 演奏がひどく色あせて感じられた。

モーザー&フィルハーモニアの「ドヴォルザークのチェロ協奏曲」には、1970年のカラヤン指揮ベルリンフィル&ロストロポーヴィチのDG録音の時点では捉えることができなかった「音のさま」がある。

このあたりのフレーズの「新しい録音を聴こうよ!」というゴローさんの教えは、永遠に我々の心の中に生きていくんだろうな。

この考え方に反発する方も数多いらっしゃることももちろん承知ですが......まぁたかが趣味、されど趣味の世界で、正しいという答えなどなくて個人の楽しみ方を尊重されるべきことはもちろんだと思っております。


来年について想うこと。 [海外音楽鑑賞旅行]

帰国。

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やはりオレにはこちらのほうが似合う。これからやらないといけないことを考えるとブルーだが、今日1日だけはそっとしておいてくれ!

......当時このようにつぶやいていた。(笑)

スリの事後処理などについては、いまも継続中である。

過去5年の中でも、今年は、とりわけエキサイティングな内容であった。

でもそれに払った代償も大きかった。

いろいろ熟考した結果、いままで5年続けてきた海外音楽鑑賞旅行であるが、来年はいったんお休みしようと思っている。

もちろん今年のスリなどのトラブルも原因の一つであるが、一番大きい理由はファウンド(基金)の問題。

一般市民にとってこれを毎年続けていくのは、大変な投資で、貯金などはまったくできない。

それどころか、この海外音楽鑑賞旅行の他にも、小澤さんの松本音楽祭、水戸。国内外オケ、ソリストなどの膨大なコンサート、そしてこれまた膨大な投資をしているオーディオソフトの購入、そして年に2回はおこなう北海道への帰省(お盆、年末年始ですと北海道へは航空券代だけでも往復6万円かかります!)など、毎年大変な資金がとぶ。

これだけの投資をしながら、これまた海外音楽鑑賞旅行で膨大な額を投資するとなると、やはりかなり負担が大きい。(いままで独身貴族だからできた業と言っても過言ではない。でもその独身でもキツクなった。)

来年1年は、いったんお休み、1回クッションをおいて貯金して2017年からもう一回再開したい、そのほうが賢明なのではないか、と考えたのだ。そこにきて、今回スリのトラブルもあったので、来年以降も連続して続けるのは、精神的にもしんどいと考えて、やはりクッションを置いたほうがいいのでは?と。

2017年再開の時は、もう行くところは決めてある。

2017年は、今年頓挫したウィーンにもう一度挑戦しようと思っている。
ウィーン楽友協会、ウィーン国立歌劇場、ウィーンコンツェルトハウス、フォルクスオーパーなど。

ウィーンは音楽の都で、観光都市なので、あまりにメジャーすぎて、もう周りの人もあまりにたくさんの先人に行かれているので今更行っても自分にとって新鮮味がなくて後回しにしていたのだが、これ以上無視を続けるのもどうか、と思い,ここで決行しようと思っている。

本来であれば、来年はサントリーホール開館30周年記念ということで、サントリーホールと提携しているウィーン楽友協会&ウィーンフィルともますます盛り上がっていき、来年はウィーンフィルが熱いんではないか、と予想している。

小澤さんもウィーンフィル来日のときに客演でサントリーで振るようだし......

だからますますウィーンに行くことが、来年は、まさに”そのとき”、で旬なことだと思うのだが、でも我慢をして来年はお休み。

なので、頼むから煽らないでください。(笑)

やっぱり我慢できないから、やっぱり行くわ、ということになってしまわないように....ふふふ。

わーい、わーい、これで連載終了!これで今年の日記もオシマイ。いい年末年始を送れる。もちろん極貧生活ですので今年は帰省しません。最近はおせち料理も既製品でもじゅうぶんくらいレベルアップしているしね。(笑)


スリ騒動・顛末記 [海外音楽鑑賞旅行]

今回のオチはここだったりした。(笑)

まさかの展開だった。1990年代にヨーロッパに赴任して以来、海外旅行はずっとしてきたが、スリに会ったことは1度もなかった。パリやイタリア、スペインなどスリの温床、日本人は狙われやすい、ということはよく聞いているし、自分の旅慣れた友人もいっぱい餌食になった体験記も読んできていたが、どこか他人事だったかもしれない。

こうしてみると、やっぱり自分に責任があったんだと思う。

SNSでは速報したが、誰もが読めてしまうブログに載せることは、少しためらいがあったが、やはり自分の体験を話すことで、これから海外旅行に行く人にとって少しでも参考になればと思い、投稿することにした。

2015/10/9 朝6時に事象発生。大変な1日だった。

この朝の7時のタリス特急で、パリからアムスに移動する予定で、Gare du Nord駅に行ったところ、電子掲示板に我が電車がない。いろいろ聞き入ったところ、ベルギーでストライキがあったらしく、今日だけでなく明日までアムス行は不通とのこと。

ガーン、どうしよう??

アムスに移動できない、これは困った。

まず窓口で乗車券のリファンウド。その後、アムスに行くにはどうしたらいい?と聞いて、飛行機じゃなければバスしかないだろう?ということで、今いるところからどうやってメトロで乗り換えて、バス発車口まで行くか教えてもらう。

予想にしていないトラブルでかなり動揺していた。
やはりそこを見透かされていたんだよなぁ。

そこでオロオロと、切符のリファウンドや人に聞きまくっていたことなどが、たぶん目立っていたんだろう。日本人でしかも1人、荷物もカートを含めいっぱい抱えている。金持っている、というふうに見られたんだろう。いま考えると、自分側にも大きな責任があるような気がする。


「ヘイ、ヘイ、Youの背中にべっとりジャムがついてるぜ!」と30歳代くらいの若い男性が話しかけてくる。脱脂綿についているジャムを自分に見せる。

「とにかくジャケットを脱げ!」
と言われ、ジャケットを脱いでみる。

そうしたら確かに背中にべっとりと付いている。
 「だろう?ほ~らこんな感じ。」というように脱脂綿で拭って見せる。
 「気をつけろよ!」
と言われ、足早に立ち去った。

その瞬間、自分はすぐにピンと来て、体にたすき掛けにしていたカバンを確認したら.......見事だった。(苦笑)

スリ対策で、カバンは必ず体にたすき掛けにして、ジャケットでしかもその上から覆うように隠す、のがいいでしょう、とガイドブックにも書いてある。(笑)

彼らはその上を行っていた。

いかにジャケットを脱がせるか?

ホントに驚いたのは、ジャケットを脱ぐときに、カバンを取ったのだと思うのだけれど、たすき掛けにしていたのだから、少しは感じるものだけれど、まったく感じなかった。プロの仕業だった。

奴らはピンでは絶対やらない。自分に見えたのは、その話しかけてきた男だけだったけれど、自分が見えない背後に仲間がいたはず。そしてジャケットを脱ぐときにカバンを取っていったのはその仲間に違いない。

このジャム野郎の手口は、なんか有名らしいですよ。2人でやっているらしい。

本当に無意識のうちにスラれるんだから、これがパリの有名な洗礼のスリかぁ、と感心。

しかし事前にジャケットの背中にジャムを塗られていたとはまったく気づかず。


いつもは現金は、大金を持ち歩かず、財布を複数持って、分散させるのだが、なぜか前日、面倒くさいからひとつの財布にまとめてしまえ、とやったのがアホだった。

こういうときに限って、である。


海外でスリに会うのははじめての経験。相当動揺。


まず駅構内のポリスステーションを探した。インフォメーションのお姉さんに聞いたら、「Oh My God!」と同情されながら、駅の一番端にあるポリスステーションを紹介してくれた。

これがまたわかりにくく、途中で何回も人に聞きまくった。

そうしてようやくたどり着いて、事情を説明。

自分の担当は黒人の男性のポリスマン。

まずクレジットカードを止めろ!とアドバイスされた。

当然だ。でも電話番号を今年に限って用意していなかった。(ここにも自分の油断があった。)

黒人警官に、「三井住友VISA」と言っても、首を傾げるばかり。(笑)アメックスあたりだと通じる。日本のカード会社はダメだ、通じない、とそのとき悟る。

そしてカード会社に電話するにしても、まず黒人警官がフランス語でかけて、その後に私が英語でしゃべるなど、とにかくイライラ。これをカード枚数分、こりゃダメだ、と思う。

そこで日本の自分の旅行会社にかけることを思いつく。
幸いにも携帯はやられていなかった。


現地のSOS窓口を教えてくれて、そこでカード会社の電話番号を聞いたら一発で全カード分わかった。すぐにかけて、全部ストップ。

こんなに効率がいいとは!!!

やはり日本人相手だと恐ろしく効率がイイ。Things to Doを的確に教えてもらえるのだ! 

そこからは調書取り。現地用語では、いわゆるポリスレポート。
自分は日本人なので、英語で書かれたアンケート用紙に記入する。
住所、氏名、年齢、どこで起きたか?、スラれたもの(中に入っていたものなど詳細に。)、犯人像、など事細かく、7枚くらいあったんではないだろうか?

マークシート方式。

それを正式に警察が定型フォーマットにタイピングして印刷して、正式なポリスレポート(調書)として作成して、自分が何箇所にもサインをする。

警察用と被害者用があり、自分にもくれた。(あとで保険会社に請求するとき必要。)

なにせ、かばんごとであるから、パスポート、現金、クレジットカード、そしてなんとカートをロックする鍵もその中に入っていた。このまま見つからないとカートが開けれなく、壊さないといけない。

もうため息というレベルではない。


でもその直後にパスポートは自分のジャケットの内ポケットに入っていた。助かった!

パスポートを紛失すると、その再発行手続きを教えてもらうと、そのあまりに面倒くさいことに愕然。戸籍謄本とか例の色々な書類と顔写真などを現地にいながら日本とやりとりをして調達しないといけない。パスポートだけは絶対スラレないように気をつけないといけないのだ。仲間から聞いた話では、日本人のパスポートというのは結構いい値段で売れるらしいし......

まずは日本大使館に行け、と言われ、メトロのチケットを3枚余分にくれた。
そして日本大使館に移動。(結構距離的に離れていて、メトロ、徒歩と、この間の移動も結構疲れる、というかスリリングでした。)

はじめてのフランスの日本大使館。

凱旋門の比較的近くにある。

セキュリティチェックを受けて、はじめて中に入る。

その後に、普通の役所のようにガラス窓越しにきれいな日本人のお姉さんが2人いる。

用件を言ったら、あちらの部屋にどうぞ、と案内される。 
ガラス越しの窓口にこれまたお姉さんがまた複数いて列がでてきる。
 
まぁ、公務員というか、ホントにお役所的雰囲気ですね。

そこで、いろいろ説明を受ける。
特に現金をすられた場合の対応。一番ポピュラーで現実的なのが、クレジットカード会社による「緊急キャッシュサービス」というもの。

クレジットカード会社に電話して、大使館そばの銀行へ海外送金してもらう、というもの。

その説明を受けた後に、旅行会社から携帯に電話がある。

私のバッグが警察に届いている、という情報。たぶん現金は抜かれているだろうけど、まずは一安心。いろいろ相談をした。旅行会社がお金を貸す、という。その他、今後どうしようか、という話になって、アムスにホテルを予約してあって、コンセルトヘボウのコンサートもあるし、日本への帰国の便はアムスからを取ってあるので、それを無駄にする必要はないだろう、ということで、パスポートも無事だし、現金が調達できれば、そのままアムスに移動さえすれば旅行のかじ取りは元に戻ると思ったりする。とにかく、パリに支店があるので、そこまで移動してくれ、という。

パリ支店はガリニエ前のオペラ通りにある。

現金はないんですけど.....(笑)

迎えには行けない、という話。(がっくり)そこで、大使館(凱旋門)からパリ支社まで、重いカートを引きずりながら、歩くのかぁ~???(いま考えてもこれは無理。)

途方に暮れていたところ、大使館側の配慮でメトロのチケットをサービスしてもらった。
ここから最寄のメトロを使って、近くまで行って、そこから歩け、と。

これなら大丈夫。

なんとか、パリ支社にたどりつく。

きれいなお姉さんがたくさんいた。若いお兄さんも。

「お疲れ様、ご苦労様でした。」と一同からねぎらわれる。

「お水を一杯どうぞ。」

これがどんなにうれしかったか!!!朝6時から水も一滴も飲まずに休まずに動いていただけに.......

そして、すぐにバッグが届けられている警察にピックアップしに行く算段。
地図とパスポートと現金少々を携えて、再びその警察に行く。

その駅に着いてから地図を見るんだが、これがよくわからなくなかなかたどり着かない。(笑)
人に聞きまくって、ようやく警察の場所がわかった。

見張り番の警官に事情を説明したら、「ブラッグバッグ?」と言われ、あ~ちゃんと届いているんだな、と確信。

でも問題はここからだった。(笑)

受付のおばさんに、事情を説明して、「ピックアップしにきた。」と説明したつもりだったのだが、英語の下手なフランス人には通じていなかった。(というかオレの英語が下手なのか!)

ふつうにポリスレポート(調書)をとる算段に入った。

あれ?さっき駅の警察で作ったけれど....と説明したのだが、ここでも作る必要があると、言ったかどうか、英語が下手すぎてよく聞き取れなかった。(しかたなく従ったが......)


ここで出てきた調書は、日本語バージョンであった。
やっぱりパリはスリの日本人被害者が多いからなんだろうな、と思った。

仕方なく、またアンケートを記入。

その後、おばさんが2~3時間くらい待つかもしれないよ。ほれ、ここにこれだけ待っている人がいるんだよ。と言われた。確かにたくさん人が待っていた。

ここからひたすら退屈な待ち時間。
2~3時間くらい待ったと思う。

警官がやってきて、ようやく面接・尋問が始まった。

まさか自分が入るとは思っていなかったパリの警察署での取調室の一室.....

10畳くらいのスペースで、窓はない。オフィス用のフリーデスクにパソコンが置いてあって、警官と面向かって座る。さっき書いた調書を見ながら、警官はパソコンに打ち込んでる。(要は清書用調書作成のため。)

そしてその項目ごとに質疑応答、状況説明など。

結構長かった。警官はパソコンのキーボードがあまり打ち慣れていないようだった。(笑)

「ハイ、これでおしまい。」

と言われ.....


「へっ???」
「私のかばんは???」

「そんなものはない。」

「えーーーー!!(驚)」

警官はまったく認識していない。

話が通っていない!!!

警官は、「Youに連絡してきた旅行会社が、Youの宿泊ホテルから連絡があった、というなら、そのホテルにもう一回確認してみろ。ここには君のバッグなどない。」

「はぁぁぁ~???

それはおかしい、とかなりすったもんだ、して食い下がったが、警官は、いったん引き下がって仲間に確認してくれたようだったが、戻ってきて、「やはりバッグはここにはない。」と言われた。

もうどん底に落とされた想いだった。また振り出し???

旅行会社にもう一回電話して確認してもらったが、やはりここに届けられている、という情報。

そこで、警官をさっきの門番のお兄さんのところに連れて行って、このお兄さんは認識しているよ、と再度食い下がる。

そうすると2人でフランス語でやりとりをして、もう一回その警官は奥に引っ込んでいった。結構時間がたったが、「Youのかばんは、ここにあった!」とバッグを見せてくれたときはホントにひたすら安堵。

そこの真相になにがあったかは、もちろん私には不明です。(笑)

でもおそらく間違いなく、彼らは私がふつうに被害届を出しにきただけ、と勘違いしていた、ピックアップというニュアンスを理解していなかった、ということは確かなような....

それでまたパリ支社に帰り、即座に今日アムスに行ってRCOの公演を聴けるかどうかの検討。時間的に無理だった。

しかたなく翌日のアムス行の航空券を発券して、パリの緊急のホテルも取ってくれた。

まさに旅行会社がたまたま現地にあって、そのお世話になれたから、こんなにスムーズに行ったのだと思う。

もしこれを全部自分でやるとしたら、パリの街に路頭に迷っていたと思う。

そして帰国後、旅行会社からの請求書が届く.....入っていた保険は、病気、ケガは無制限なのだが、物損などは上限があって(しかも現金は保証外。)結局かなり自分が負担しないといけないような感じ(号泣)

保険のランクを決めるとき、どうしても病気、ケガのほうばかり目が行って、物損のほうはまったく気にしない傾向にあるのでいい経験になりました。あとで確認したところ、やはりどの保険も物損は上限が決まっている感じ。やっぱりスリは自己責任なんですよね。海外旅行するときに病気、ケガなどは絶対無制限にするのは鉄則、私が聞いた話では、保険に入っていなくて、海外でICU(集中治療室)に入るような病気、ケガをして、結局日本に帰ってから、自宅を担保にして債務生活に入ってしまった、という話はよく聞きました。だから海外旅行保険は絶対ケチっちゃダメなんですよ。でもそれはわかったけれどスリなどの物損がこんなに上限があって自己責任に近い形とは思いもよりませんでした。病気、ケガのほうばかり気にしていて盲点でした。

やっぱり海外旅行のポイントは、”リスクの分散化”。

これがすべてである。身に染みた。

こんな基本的で当たり前のこと、昔からずっと知ってはいたものの、自分が被害にあって、はじめて身に染みる。やっぱり自分に責任があったんだなぁ、とつくづく。

そういうことで、財産を失った今、冬のボーナス支給日まで、あと1か月半、瀕死の極貧、飢餓生活が待っているのでした。 (泣)

追伸:とにかくやつらは、日々いろいろなアイデアを考えるので、イタチごっこなんですね。この体験談を友人に話したら、やはり同じように被害にあった人がいて、その人はポシェットで体に括り付けていたにも関わらず、ルーブル美術館で絵画をじっと眺めていたら、ポシェットのチャックが背中側にあったので、その眺めている隙にやられた、とか....(笑)やつらはホントにつねにカモを探しているというか油断も隙もあったもんじゃないです。


スイス・ジュネーブで過ごした日々.........アムステルダムは? [海外音楽鑑賞旅行]

パリでの日程を終えて、いったんスイス・ジュネーブに移動して、そこからまたパリに戻ってくる、という変則的なハードスケジュール。

早朝5時くらいにホテルからタクシーでリヨン駅(Gare du Lyon)に行って、そこからTGVでスイス・ジュネーブに移動する。

TGV
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はじめてTGVに乗れて感動~!!

車内では、隣でパリジャンヌたちが爆睡しておりました。(笑)
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パリからスイス・ジュネーブまではTGVを使って3時間位です。

ジュネーブのコルナヴァン駅に到着。
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なんとホテルはその駅のド真ん前(笑)
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今回結局、パリとジュネーブとアムステルダムの3箇所のホテルに宿泊しましたが、1番当たりだと思ったのは、このジュネーブのホテルでした。(逆に1番外れだと思ったのは、アムステルダムのホテル。(笑))

とにかく値段が安くて、立地が良くて、WiFiが無料。この3原則は私の場合は必須条件。それにも増して、ここはすごくキレイなんです。豪華なホテルでもないのに、なんか小綺麗で、レトロな雰囲気で、ヨーロッパのテイストがあって、もの凄く気に入りました。

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フロント
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ロビー
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部屋
赤と白のツートンカラーですごいカッコイイ!
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旅行前にガイドブックでジュネーブの地図を見ていた時は、かなり複雑な入り組んだ地図に見えて、あ~これは1日しか滞在しないので、市内観光は無理だなぁと思っていたり。

しかも駅前のホテルから会場のヴィクトリアホールまで結構入り組んでいて距離があって歩くので1番不安でした。想定外だったのは、早朝にジュネーブに移動した理由は、1日しかいないので観光ができないので、なるべく早くジュネーブ入りしたかったためです。ところがホテルにチェックインして気づいたのは、部屋に入れるのはクリーニングした後の午後1時くらいなんですよね。このとき朝の9時くらいだったので、相変わらずアホだなぁ、自分と。(日本でもこんな当たり前のことを。)(笑)

仕方がないので、カートだけホテルに預けて、ホテルの前をぶらぶら散策してようと思いました。(これがじつは大成功!)

ジュネーブの街に来るなんて、ソニー在籍時代にロンドンに赴任していた時に、DVB(欧州デジタル放送規格)のWG(Working Group)の会合がジュネーブで開催されるので、それに出席するために訪れたとき以来、じつに20年振り!!!まったく覚えてないや!(笑)(そのときチーズフォンデュを食べたことは覚えていたりする。)

ジュネーブの街は、駅前の新市街とローヌ川を渡ってその向こうにある旧市街とふたつのエリアに分かれている。ホテルを出て、新市街の中心ストリートであるモン・ブラン通りをとりあえず当てもなくブラブラ南方に下がっていく。

やっぱりスイスは清潔感がある感じで、いいですね。治安もよいし。なんか、2年前のルツェルンを歩いているのと同じ感覚になった。パリに4日もいるだけで、段違いの感覚。(笑)(パリの街を歩いていて思うことは、スゴイ多国籍というかいろんな人種の集まっている国だな、と思うことです。特に黒人系の方が多いのが印象的ですね。)

ここスイス・ジュネーブは人がほとんど歩いていなくて、スリの心配もなくて断然安全な感じがする。

その道すがらの街並みの風景
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歩いていると、う~ん、地図からするとこのままいくとローヌ川にぶつかるなぁ。なんとなく地理感覚がわかる感じで楽しい。

そしてローヌ川、レマン湖にかかるモンブラン橋。
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やっぱり2年前に訪れたルツェルンもそうだったけれど、やっぱりスイスって白鳥なんだよなぁ。美しい!
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ローヌ川、レマン湖まで来ちゃったんなら、よ~し、これはヴィクトリアホールまで歩いて行っちゃえ!という感じになった。

川にぶつかったら右折してイル橋を渡る。

そこから観たレマン湖、そしてジュネーブと言えばもっとも有名なレマン湖の噴水も観れる。
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旧市街の中に入ると、建物が綺麗に区画上に整列されて並んでいるので、わかりやすい。大体おおよその見当をつけて、後は通行人に聴きまくり。(笑)

でも、それでもちゃんとたどり着く。ヴィクトリアホールは、たくさん並んでいる街の建物中に埋もれる様な感じで佇んでいる。

ヴィクトリアホール。
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よし、これで今晩のコンサートの場所はわかった。

このヴィクトリアホールの近くには、ヌーヴ広場を囲むように、ジュネーブのオペラハウスや、サクレ・クール教会があったりした。

ジュネーブのオペラハウス
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サクレ・クール教会
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ヌーヴ広場
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ついでにジュネーブの観光場所でもあるサン・ピエール大聖堂なども廻ってこようかな、とも思ったが、道に迷って悩むと困ると思い、やめておいた。

腹が空いてきた......

食事処を探そう。ガイドブックを見て、また今きた道を戻って(コンサートホールからホテルに帰る道を確認するうえでも)、新市街のほうで探そうと思い、モンブラン橋まで戻る。

ジュネーブのもっとも美しい風景であるレマン湖の噴水。
綺麗に撮りたかったが、天候が悪いのが残念過ぎる。

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どこで食べるかは、あらかじめ見当をつけた。新市街にあるスイス料理を食べさせてくれるレストランを目指した。

途中のブリュンズウィック記念碑
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そして街中に入っていく。
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日本料理店もあった。(相撲という意味のSUMOと書いてある。)なんか客層のガラが悪そうなのでやめておいた。(笑)
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そして目的のレストランに到着。

オーベルジュ・デ・サヴィエースというスイス料理のお店。
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店内。
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見た目がスゴク雰囲気がイイ。こじんまりな造りだけどいいお店。英語のメニューはあります。でもお店の人は英語はあまり通じません。

スイス料理が食べれるということで、メニューを見たらチーズフォンデュがあった。(笑)そのときに20年前を思い出して、この食べ物のことを思い出し、すかさずオーダー。

あと、このお店の看板メニューのスイス料理は,フィレット・フィッシュという魚料理??もあるみたいなのだが、もう5日目のヨーロッパ滞在でまともなものを食っていない反動で、ガッツリ食べたいという欲望がみるみるうちに湧き上がってステーキを頼んでしまった。いくら看板メニューでも魚料理じゃダメなのである。(笑)

じつに20年振りのチーズフォンデュ。
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これはうまかったなぁ。とにかくチーズがスゴイ濃厚。こんなに濃厚なチーズはちょっと日本では経験できませんね。

パンの塊をチーズにつけて食べる。

口の中で熱くてハフハフしていたら、お店のおばさんにもっと小さな塊にしろ!と注意されたりしました。(笑)これはうまかったです!


そしてメインディッシュのステーキ(何ポンドだったか忘れました。)。
いかせていただきます。
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これはヨーロッパに来て、ようやく腹いっぱいに食った、という感覚。
満足でございました、です。

それでホテルに帰って、仮眠を取って、そして夜のスイス・ロマンド管のコンサートを堪能したのでした。

翌朝、TGVでまたパリに向かう。
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私は鉄ちゃんではありませんが、でもこういう風景を見るとウキウキして楽しくなりますね。
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TGVの車内です。
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そして、3時間かけてパリのリヨン駅に到着。
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ここからタクシーでまた先ほど泊まっていたガルニエ近くのホテルに行ったのでした。そしてその日の夜にフィルハーモニー・ド・パリでパリ管を聴いて、気分は最高潮ボルテージ。興奮してこの日の寝つきが悪かった。

そして翌朝、また5時起き。(笑)

Gare du Nord駅にタクシーで向かう。この朝にタリス特急でパリからアムステルダムに移動するのだ。

そこで、”こと”は起こった。もう説明はいらないだろう。(笑)
この日は1日棒に振った。

急遽パリにもう1泊した。
このとき、精神が恐怖心で覆われていたので、自分の部屋の外で大騒ぎで話をする外人の団体に対して、いつもはなんにも感じないのに、この日だけは、ことさらコイツらに恐怖感を感じた。

そして今度は飛行機でアムスに移動。

翌朝6時起きで、タクシーでCDGに。このCDGのゲートで待っている間が、早くアムスに着きたいという気持ちでいっぱいだった。追い込まれていたんだね。
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そしてCDGからアムステルダム・スキポール空港に到着。
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よかった。無事で!
パリから脱することが出来た、安全な地に来た、という安堵で一杯だった。(でもアムスも結構危険で、さっそくぼったくりタクシーに会ってしまいましたが.....)

マチネーなので、ホテルにチェックインしてさっそくコンセルトヘボウに直行。コンサートを楽しんだ。
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そしてトラムで市内に戻り、ホテルに戻る。

もうアムス市内の観光なんてする気なんて起きないのである。
わかるでしょう?

旅行会社からMAXの現金を借りていて、もしここでまたトラブルがあったりしたら、もう日本には帰れなくなってしまう。とにかくおとなしくしていよう!無事に日本に帰れますように......とこればかり考えていた。

夕食を取りに、市内に出たときにアムステルダム中央駅(東京駅の原型です)の写真を撮影した程度。
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本当にホッとしたのは、アムステルダム・スキポール空港のKLMの日本帰国便のゲートで待っているときかな?これで無事に帰れる、と思ったのは......


パリで過ごした日々 [海外音楽鑑賞旅行]

コンサート鑑賞日記やコンサートホール探訪のいわゆる「お仕事日記」が終わったら、あとは散策、食中心に「お遊び日記」ですね。頭使わなくていいや。(笑)写真日記で一気に書き上げます。

今回初日にパリに入って、パリでの宿泊ホテルは、なんとオペラ通りのガルニエのすぐ傍でした。(イタリアン大通りのほう) 

メトロ(Opera)を使うので、毎日その地下への入り口の前に堂々とそびえ立つオペラ座・ガルニエの壮厳なるお姿を毎日拝見していた訳です。

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とにかく地の利が最高にいい。宿泊代もそこそこの値段で、もちろんWiFiも無料で使い放題。自分はホテルに全くこだわらないので、こういうところがいいですね。

周辺はカフェやレストランが山のようにあって本当に便利だな、と思いました。

ホテルは、玄関からフロントまでが多段数の階段が上がるところが閉口で、重いカートを持ち上げながら登っていくのが冗談みたいでしたが仕方がないでしょう。

結構雰囲気のあるホテルです。

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朝食をいただく憩いの場所。

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そして部屋。

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ちょっと狭すぎですね。ご覧のように、ベッドと机の間がほとんど隙間がないので、パソコンで速報を日本に送るとき、この狭いところに体を斜めにして無理やり入れ込んで苦しかったです。でも、後半もう一泊した時は、部屋が変わっていて、そのときはスゴイ広い部屋で見違えるように過ごしやすかった。

毎日ガルニエの前のこのメトロの入り口のところで、「今日のガルニエ」と称してガルニエの写真を日本に送っておりました。

こちらがガルニエからルーブル美術館のほうに向かう有名なオペラ通り。

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こちらが、ヴァンドーム広場を通ってコンコルド広場に行くほうの通り。

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なんとある日、このオペラ通りのほうで、マラソン大会が始まってしまいました。吹奏楽でランナーを煽っていたりしました。(笑)

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こちらがいつも自分の出発点であったメトロのOpera駅。

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それにしても久しぶりの3年振りのメトロ。
パリではメトロなしでは絶対生きていけません。移動するには絶対メトロが便利ですね。

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パリのメトロは、何番に乗って、終着駅がどこなのかが、コツですね。とても明快で、日本の地下鉄よりずっとわかりやすいと思います。パリのメトロは東京と全然違って、隣の駅が近くて網の目状。場所によっては次の駅が見えてたりする。 最初は分かりにくいけど慣れるとメチャ便利です。

全区間1.38ユーロ。Navigoというやつが、日本でいうSuicaなんですね。

ところが3年振りで、券売機が変わっていた。
古い券売機と新しい券売機とが混在していた。

古い券売機


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新しい券売機

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最初、新しいほうのが使い方がわからなかった。メニューをスクロールするやつが、券売機についているクルクル回すやつでスクロールするとはわからなくて3分間位悩んでいたりした。(笑)

でもこのパリのメトロはホントに移動の手段の中心ですね。

反対にパリのメトロの中は、スリ王国パリのスリの温床だったりする。メトロの中はかなり危ない。毎日相当気を付けていました。

さて、パリのカフェ事情。

ホテルの周辺はカフェ&レストランだらけで、食べ物には困らなかった。そして最近は日本の観光客も多いせいか、日本語メニューを用意してくれるところも多いですね。

でもパリのカフェって高いっすよね。毎日入ってみて、大体1品15ユーロ~20ユーロくらい。ってことは1品2000円~3000円ってこと?ちょっと普段の食事処としては、かなり不便と思いました。

ここ、ホテルのすぐそばのカフェ。

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おフランスのカフェなら、やはり外でいただくのが、ということで、そうしたら虫が寄ってきてそんなにロマンティックなものではなかったです。(笑)

チーズ&オニオンスープ。
これは美味しかったなぁ、ボリュームがあって。でも見かけが汚いな、と思いました。(笑)

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鴨のフォアグラ。
これは大したことなかったですね。高いのにフォアグラを頼むことが間違っている。

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タルタルステーキ。
これは喰えねぇ。ステーキの文字に目がくらみましたが、タルタルという言葉を見逃していました。生肉はまったく苦手です。

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で、結局どうすることが多かったか、というと、こういうことだったりするんだなぁ。(笑)

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ホテルの隣がマクドナルドだったりしました。(^^;;

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特に終演後ホテルに到着するのが、夜の11時30分くらいですから、ここからカフェ&レストランに入るのは、夜中だし安全面から怖い感じがしたし、またポアソンとかヴィアンテとかメニューと格闘しても見当違いのモノが来たりして疲れるだけで、結局最初から解りきっているもので、腹が満たされるものということでこっちの道に行ってしまうのでした。

毎日の公演後の夜食は、ほぼ毎日このホテルの横のマックで食べていましたね。


ホテルの反対の横には、こんなお店もありました。
ベルギーのムール貝を食べさせてくれるお店の「レオン」。

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なんか有名なお店みたいですね。パリ市内にもいろいろ支店があるみたいで、ここオペラ支店は、私のホテルのすぐ右隣にありました。

店内は、結構雰囲気があっていい。

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大昔にベルギーに居たことがありますが、それ以来かも......ムール貝。

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結構おなか一杯になるし、美味であったり。(中にサーモンが入ってます。)ベルギービールと併せて25ユーロ。これはとてもいい食事タイムでしたね。


FBの友人からのコメントで、ホテルがガルニエの傍ならオペラ大通りに行くと日本食レストラン街があるよ(特にラーメン屋がいっぱい!)、というコメントをもらって行ってみようかな、とも思いました。

もし海外赴任しているのなら、和食党の自分にとって日本食を食べられるところを探すのは命綱でしょうけど(笑)、たまに海外旅行に来るんであったら、やっぱりそこで日本食を食べてはダメでしょう。(笑)せっかく来たのなら、その国でしか食べれないものを食べないと!

オペラ通りをまっすぐ歩く。

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そうすると左側に入ったところに日本食レストラン街を発見!

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圧倒的にラーメン屋さんが多いですが、和食屋さん、お寿司屋さんなどたくさんありました。どこのお店もスゴイ繁盛していて、やっぱりパリ市民にとっても、日本食ってブームなんだなぁと思いました。

結局ここのラーメン屋さんに決めて入ることにしました。

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店内。

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サインがこんなにいっぱい!

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出てきたラーメン。

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はっきり申しますが、日本ではそれなりにラーメンにはうるさい美食家の自分にとって、まぁまずくはないけど大した美味しくはありませんね。でもパリにずっと住んでいたなら、きっと美味しいと思うようになるんだなぁと思いますね。


まぁパリに来たら、もっとおフランスらしいお洒落なもの食えよ、という感じかもしれませんが、食べ物にセンスありませんのでスンマセン。


パリにいるからといって、とりわけ珍しいコアなところに行った訳ではまったくなくて、初心者が行くようなところで満足。なにせコンサート通いで精いっぱいで、そんな地図で捜し歩いて、なんというのは疲れちゃうばかり。

シャンゼリゼ通りに出る。

お馴染み凱旋門。

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写真に写っている通り、いやぁその前は中国人だらけ。(笑)大変な中国人の集団でした。
一昔前の日本人ですかね。

そしてシャンゼリゼ通り。

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そしてこのシャンゼリゼ通りに来たら、必ず寄るカフェであるフーケッツ。

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シャンゼリゼ大通りとジョルジュ.サンク大通りがぶつかる一等地に存在感たっぷりの赤い屋根のカフェで、ずっとシャンゼリゼを見続けてきた老舗カフェです。パリに来たら必ず寄ります。

コーヒーとゆで卵をいただきましたが、ゆで卵はこんなにオシャレに盛り付けられるとは!

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休憩した後、エッフェル塔のほうに行く予定。忘れもしない3年前に道を間違えて迷ってしまった苦い思い出が...... 同じ間違いはしません。

トロカデロ広場のほうに無事に出て、そこから1枚。3年前のリベンジはできかたかな?

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さらにセーヌ川を渡って目の前でもう一枚。

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昔ベルギーに住んでいたころ、このパリへは車で1時間位かけて頻繁に遊びに来ていて、そのときに、このエッフェル塔の近くのクレープ屋さんでクレープを食べた記憶があったのでした。そんな想い出を巡ってクレープ屋さんを探してみました。たくさんありましたが、ここかなぁ?

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このエッフェル塔い来たらどうしてももうひとつやらないといけないことがありました。

それは有名なセーヌ川の遊覧船に乗ること。

これもあまりに有名すぎな観光場所ですが、昔ソニー在籍時に上司が出張で、パリに来て、なにをしていたか、というと、当時画面のアスペクト比でワイド画面の16:9が開発された頃で、ビクターが開発したアナモフィックレンズ、つまりノーマル画面4:3のカムコーダーにこのアナモフィックレンズを取り付けて16:9に変換して撮影する、というフィールドテストをやるのが仕事で、そのシーン撮りに、このパリのセーヌ川の遊覧船に乗って、そこから撮るシーンを16:9で撮影しいていたのでした。

それを日本に持ち帰って、その撮影シーンを見て、「あー、オレもいつかはこの遊覧船に乗ってみてー」と思ったのでした。(笑)


セーヌ川遊覧船乗り場を発見。エッフェル塔の目の前にあります。

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チケットを買う。

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遊覧船がやってくる。

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いよいよ出発!
つくづく残念だったのは、天候が曇りでやがて雨が降ってきたこと。

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オルセー美術館が見えてきました。

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そして.......もっと天候がよかったらなぁ。

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そしてルーブル美術館が見えてきました。

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ノートルダム大聖堂

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Uターンしてノートルダム大聖堂のうしろ。こっちのほうがカッコイイですね。

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まぁパリ滞在はこんな感じで過ごしていました。確かに初日、2日目とあまりにはしゃぎ過ぎて、みなさんからハイテンション過ぎると心配されましたが、案の定、3日目以降時差ボケでガクンと電池切れ。(笑)後半は大事なコンサート前はホテルで仮眠という感じでありました。

でも、コンサート鑑賞が一番の目的ですから、このくらい廻れればいいんじゃないですかね?


再訪!アムステルダム・コンセルトヘボウ [海外音楽鑑賞旅行]

早く終わりたいから1日2本。(笑)
本気モードの日記はこれでオシマイ。
旅の最終を飾るのは、もちろんアムステルダム コンセルトヘボウ。

ヨーロッパで最も慣れ親しんだコンサートホールで懐かしさいっぱい。ご承知の通り、思わぬトラブルで、このホールでロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を聴く!という夢は破れ去ってしまった。

彼らの来日公演でリベンジします。

自分的の世界の三大ホールは、

ベルリンフィルハーモニー
ウィーン・ムジークフェライン
アムステルダム・コンセルトヘボウ


世間一般では、ベルリンフィルハーモニーではなくて、米のボストン・シンフォニーホールを挙げるのが通例。やはり音響的に有利なシューボックスで統一する、というのが常識の線だが、自分はそうは思わない。

やはりそのホールのレジデンス・オーケストラがそのクラシック界に与えてきた影響力というのを考えると、ボストン響よりもベルリンフィルだと思う。

だからワインヤードのベルリンフィルハーモニーを入れる。

確かに建築音響の世界では、いにしえよりシューボックスというのはコンサートホールの基本なのかもしれないし、音響的にも優れている。でも、観客許容席が少なくて、ステージの視認性もよくないシューボックス(後方席!)は、いまの最新鋭のホールのご時世に合わないスタイルだと思う。

いまはどちらかというと観客許容数が多いアリーナ型でありながら音響もよくするという方向のホールが今向きだと思う。

大昔に造られたヴァイオリンのストラド(ストラディヴァリウス)が、現在の最新鋭のコンピュータグラフィックスなどを駆使してなんとか真似して同じデザイン設計で、同じ音色を作ろうと努力しても決して、同じ音色は作れない、真似できない。

これはヨーロッパのコンサートホールにも当てはまると思う。

何百年というエージング(経年変化)を経験してきたホールの壁質による芳醇な響きは、いくら最新鋭の建築技術で真似して作っても同じ響きは得られない。

そういう永遠の憧憬の的だったりするのだ、特にウィーン楽友協会とアムステルダム・コンセルトヘボウは!

ウィーン楽友協会は近年訪問予定だが、もう仲間と紙面で語り尽くした感があり、行って実際聴く前から、もう頭でっかちの理論武装だったりする。(笑)

ちょこっと、ネタバレをすると、1番の特徴は、響きが豊かで美しいこと。シューボックスなので、側方四面が,二面ずつ平行に向き合っている。この平行面が音の反射の回数を多くし豊かな響きを作ってたりする。壁だけじゃなくて、天井や床も!四方だらけ。さらに、ここの座席は吸音ものをいっさい使っていないので、椅子までも!響きに囲まれている感じ。

さらに四方は艶やかな彫刻の凹凸で音が拡散して煌びやかに。

でも、じつは1番の”きも”は体育館のようにドカドカ鳴る木の床だったりするのだ。(笑)
観客席の床から階段、さらにステージの上までも全部木の床。つまり床振動で全体を鳴らすようにするため、ステージ上でオケが音を出した瞬間、音圧が上がった時に、床が木でホール全体を通して連なっているのでどっと盛大に鳴り、つまり音が化けるように出来ている。(床振動って大切で固い床ではダメなんですね。オーディオルームの床造りと同じです。)いわゆる”ハコ鳴り”というやつでハコ(ホール)全体が鳴っているように感じる。仲間の考察は鋭いと思った。

「ホールは楽器です。」という名文句はここから来ているのだと思う。

これはムジークフェライン特有かもしれませんね。

はっきり言って自分が行ってから、自分が聴いてから書けよ!(笑)という感じで、もう行く前から周りから漏れ聞くので自分的にはウィーンはもうおなか一杯だったりするのである。


そんなウィーン楽友協会とはちょっと雰囲気が違うホールであるアムステルダム・コンセルトヘボウ。外観からして壮厳たるお姿で美しいですね。

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じつは向かいにスーパーマーケットがあったりします。
私のお気に入りの調達するお店なのです。

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中は普通のスーパーマーケットですが、なんかやっぱりヨーロッパ人のスーパーマーケットってなんかすごいブツも大きくてダイナミックな感じがしますね。

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写真を撮るのを忘れましたが、コンセルトヘボウの前には、一面に広い緑の公園が一面に広がっているのです。本当に美しい。スーパーマーケットでお寿司(相変わらず(^^;;)とジュースを買って、この公園の芝生でみなさんの横に座って腹ごしらえをしていたのでした。


そして再び建物の中に入って、ボックスオフィスでチケット現地引き取り。

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さらにホールのほうに向かっていく。

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コンセルトヘボウのホール。
美しすぎる!じつはRCOの公演はこの撮影ポジションの座席から俯瞰して聴きたかったのでした。残念!

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ベルリンフィルハーモニーの幾何学的なデザインの美しさ、ウィーンムジークフェラインの黄金で煌びやかな空間、とはまた違ったコンセルトヘボウ独特の美しさがありますね。赤が基調でベージュのツートンカラーで視覚的にもすごい優しい空間。自分はこのホールが本当に好きだということを実感。


1階に降りて、ステージから後方を俯瞰した図。

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測方。

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最終日の公演は、オランダ放送フィルハーモニーの公演。座席は1階席の平土間のここでした。

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ブレーク時

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ドリンクコーナー

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なんとこのホールのドリンクはみんな無料サービスなのです!3年前はワインのサービスもありましたが、さすがに公演中に眠くなったらマズいので、今年はみんなソフトドリンクでした。

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コンセルトヘボウの座席の特徴は、後方にいくにつれて、傾斜がいっさいないこと。ずっとそのまま同じ高さが続くのである。だから後方にいくにつれて、ステージが見づらくなる。ステージの高さは異常に高くて、最前列の人は首が痛くなることでしょう。

座席に傾斜がないので、ある意味ステージから発する音は、遮られることなく(観客に吸われることなく)同じ条件で四方の壁に伝わり反射されるので、そういう点では音響面的にはすごくいい。

このホールは木造で出来ていて、壁の材質は、漆喰塗り。(ウィーン楽友協会もそうです。)漆喰はどこかの周波数にピークを持つことがなく、可聴帯域外ではブロードで減衰するので、耳で聴いている分には音の細やかさというか粒子の細やかさな感じがして秀逸なのである。(家庭のオーディオルームも漆喰がいいですね。)

またヨーロッパでは、よく木造コンサートホールに音響上の失敗は少ないと言われていて、その原因が木材が低音域をほとんど反射し、高音域を程よく吸収するため、残響時間に高音、低音でばらつきが少なく平坦になりやすいことにあったりする。

細かいうんちくな理論抜きで、安直にホールの音の印象を言うと、木造らしい非常にマイルドな暖色系の優しい音がしますね。弦楽器の音色や木管の音色を注意深く聴いているとはっきりわかります。オーケストラの音を聴くと、質感は柔らかいけれど、空間が広く感じてスケール感のある雄大なサウンドに思えます。ライブ録音に向いている音響ですね。


オランダ放送フィルハーモニーの演奏は、ワシリー・ペトレンコの指揮で、武満さんの「レクイエム」、ムソルグスキーの「死の歌と踊り」(ショスタコーヴィチ編曲)、そしてショスターコヴィチ 交響曲第8番。オランダ放送フィルハーモニーは、なかなか実演に接する機会のないオケだと思うが、オーディオで聴く分にはPENTATONEなどのディスクでときどき拝聴する程度。貴重な体験でした。

自分の中で最終日の有終の美という意識もあったのか、あまり欠点らしいところもないバランスの取れた演奏だったように思えた。満足でした。

わーい!これで本気モードの日記は全部オシマイ。
意外と早く終わった。気合で書きました。

あとは、散策、食関連含めてお遊び日記、お気軽日記の散文程度。あと2~3回で終わるかな?

この連載が無事終わったら、もう今年は日記納めといったところでしょう。

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2015年10月10日 14:15~ オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団演奏会 アムステルダム・コンセルトヘボウ

指揮:ワシリー・ペトレンコ
独唱:ミハイル・ペトレンコ(バス)
管弦楽:オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団

武満徹「レクイエム」
ムソルグスキー「死の歌と踊り」(ショスターコヴィチ編曲)
ショスタコーヴィチ 交響曲第8番 ハ短調


体験!ヴィクトリアホール アンセルメ&スイス・ロマンド管のDECCA録音の秘密。 [海外音楽鑑賞旅行]

今回のツアーで、もうひとつ大きな目標があった。スイス・ジュネーヴのヴィクトリアホールで、スイス・ロマンド管弦楽団のコンサートを聴くこと。

ツアーのスローガンはPENTATONEに纏わる旅。スイス・ロマンド管は現在、PENTATONEと契約していて、このヴィクトリアホールで数多の録音を残してきて、しかも現在進行形。最近では、このホールでヤノフスキとブルックナーの交響曲全集を完遂している。

日本の期待の若手ホープ、山田和樹氏もこのスイス・ロマンド管の首席客演指揮者で、フランス音楽集などをはじめ、このヴィクトリアホールで数々の録音をして、PENTATONEから出している。またアラベラ様のメンデルスゾーン&チャイコフスキーのPENATATONE新譜も、デュトワ&スイス・ロマンド管で、このヴィクトリアホールでセッション録音したものなのだ。

まさにポリヒムニア(PENTATONE)にとって、このヴィクトリアホールというのは、もうその音響を知り尽くしたホームグランドのようなもの。

一方でこのヴィクトリアホールは小澤さんのスイス国際アカデミーでも毎年使われるホールでもある。

まさに自分にとって生涯で、どうしても超えないといけない、体験しておかないといけないホールだったのだ。

ヴィクトリアホールは、旧市街のほうにあって、駅前の新市街の私の宿泊ホテルからはローヌ川(旧市街と新市街を隔てている川)を渡って旧市街のほうに行く感じで大体15分位歩くだろうか。いろいろ建物が立ち並んでいる街中に、埋もれるような感じで佇んでいて取り分け目立つという感じでもない。

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ホールの壁には、近々に開催予定のコンサートの告知が.....なかなか素晴らしいコンサートが盛り沢山。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席オーボエ奏者のアレクセイ・オグリンチュク氏が招聘されていたのは驚いた。

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開場とともに、ホワイエ空間に入る。なかなかクラシックな雰囲気で、ヨーロッパの伝統的な建物のテイストがある。後で説明するが、ホール含め、建物自体が縦長なので、ホワイエ空間もそういう感じがして、正直広い空間とは言えず。

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ドリンクバーもこのようにシンプルな造り。

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ブレーク時はこんな感じになる。

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ホールへの入り口は、大きく2箇所ある。
地上の高さから入る入り口。
じつはここのホールは高い位置に造らており、この入り口から入ったとしても、階段で上のほうに上がっていかないとホールにたどり着かないのだ。

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もうひとつは左右から入るこの入り口。
ここから上がって、1階席はもとよりさらにその上の上階席(2,3階席)にあがるのだ。

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そしていよいよホール内に潜入。

事前に写真で見ていたとはいえ、その空間が実際目の前に現れると昇天してしまった。内装はじつに美しい。”ミニ・ウィーン楽友協会”という趣きで、黄金で煌びやかな彫刻が施され、そして華麗な天井画の数々。じつに美しいホール内装である。

ホール後方中央(1階席)からステージ前方を俯瞰した図。

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反対にステージ前からホール後方を俯瞰した図。

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測方。

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華麗な天井画。

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今回の私の座席。(2階席右側)

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形状に少し特徴があって、横幅が極端に狭い縦長のホール、つまりうなぎの寝床。キャパも本当に少人数で、ひょっとすると日本の大きめの室内楽ホールくらいの容積かもしれない。

この日はTVの収録があったようで、上階席左右にカメラ、そしてステージ上空には収録マイクがセッティングされていた。もちろん天井から吊るすということが困難なホール形状であるから、ホール左右側方の手すりから横断的にマイクを吊るすという全体像をキャプチャーするメインマイクに立脚のピックアップマイクという図式であった。

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スイス・ロマンド管弦楽団というのは、エルネスト・アンセルメという指揮者によって創設されたスイスのオーケストラで、じつに半世紀に渡って、アンセルメが実権を握り、まさにアンセルメの楽器とまでいわれたオーケストラでもあった。

まさにスイス・ロマンド管を一躍有名にした指揮者であり、その要因は、英DECCAレーベルと録音をかさねた膨大な数々のLP。まさに”ステレオ録音”の先駆けの時代で、DECCAに於ける”はじめてのステレオ録音”ということを具現化していき、このDECCA録音でアンセルメ&スイス・ロマンド管は、まさに世界的な名声を得たのである。(このオケが世界的に有名になったのは、このDECCA録音のおかげと言っても過言ではない。)

その膨大なライブラリーを録音した会場が、このヴィクトリアホールであった訳である。

1960年代のステレオ録音は、目の覚めるような鮮やかな管楽器、濡れたように艶やかな弦楽器といったいかにもハイファイ・高解像度を感じさせる、録音マジックと言って過言でないものだった。

1960年代の半ばに、レコード人気を背景に来日公演を行っていて東京文化会館でその演奏に接した音楽評論家の高城さんは、レコードで耳にするのとは全く異なって 普通のオーケストラのサウンドだったと記され(笑)、 DECCAのレコーディング・マジックによって「創られたサウンド」だと解説した。 つまり「レコードは、生演奏とは音色・バランスが違う」、「これぞマルチ・マイク録音だ」という例えにされたわけだ。

確かに録音の編集時にいろいろ色をつけることは可能。このような鮮やかなサウンドに感じたのはDECCAチームによる脚色であったところも大きいのだろう。

でも、いくらDECCAマジックとか言っても およそクラシックの録音では、そんなに非現実的なサウンドを創り出せるものではない。 特に1960年代前半は ミキシングといっても6本のマイクを使うのが精一杯で録音は ダイレクトに2chでテープレコーダーに記録された。 つまり アンセルメ・スイスロマンド管のDECCA録音の場合、ヴィクトリアホールで東京文化会館とは、全く異次元のサウンドが鳴り響いていたのであろう、と推測できた。

今回ホールを経験できて、そのひとつの大きな特徴を確認することが出来たのだ。

オーケストラ録音で直面するオケの大半を占める弦楽器セクションの厚い音色に対して、後方に位置する木管や金管などの管楽器、打楽器などをどのように浮かび上がらせるか、という録音技術の問題。

昔からひとつのオーケストラ録音としては大きな課題でいろいろ工夫のあるところ(代表的にはマイクの設定方法の工夫など。)なのだが、この日のヴィクトリアホールの造りを観てなるほどと合点がいった。

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ヴィクトリアホールというのは、上方のパイプオルガンからステージにむけて非常に勾配の急な”ひな壇”があるのだ。そして彼らは生演奏や録音のときも、このひな壇を利用して、木管奏者から金管奏者、そして打楽器奏者にかけて、このひな壇に座らせるのだ。もちろん現在のコンサートホールでも弦セクションに隠れないように段差はつけているが、このヴィクトリアホールの段差ほど急勾配ではないと思う。これだけ急勾配でしかもひな壇の段数も多いので、座らせる高さもいろいろ調整できると思うのである。

こうすることで、木管、金管の見通しのよい遠近感、立体感がが曇りなく見渡せる、後方から音がさらりと流れてくるような立体・空間表現も容易いと思うのだ。収録や録音の編集うんぬんで苦労するよりも。

つまりこのひな壇に管楽器・打楽器を配置することでメイン・マイクに対して 立体的に音源となる楽器を配置できるという強みがあったのだ。

彼らは、もう自分のホームグランドでこのような”よく聴こえるためのトリック”を持っていたのである。録音方法なども極端に急勾配のひな壇に楽器群からマイク迄をほぼ等距離に設置したワンポイントマイク録音、等距離だから位相差が少なくリアルに聞こえる....。ワンポイント録音方法と言う言葉が一人歩き、後のテラーク・レーベルに繋がるみたいな.....

いずれにせよこのひな壇をうまく使うのが彼らのDECCAマジックだった訳で、なんかそれをリアルに見れたという事実は、自分の大きな財産とだと思えた。

これだと確かにホームでの演奏や、録音は抜群にすばらしい評価かもしれないけれど、アウェイのホールだと化けの皮が剥がれてしまうという逸話もわかるような気がする。(笑)


ところがPENTATONEが、ヤノフスキの指揮でスイス・ロマンド管をヴィクトリアホールで定期的に録音するようになってから、ひとつの疑問が生じた。 彼らの録音で聴くブルックナーは、非常に優秀な録音であることは間違いないが、かつてのDECCA録音のような個性的な空間バランスや音色ではない。
 
ゴローさんがPENTATONEのこのヤノフスキのセッション録音に立ち会って、その回答を見つけた。このヴィクトリアホールは 数年前に改修されてステージが客席方向に向かって大きく拡張され 広くなっていたのだ。 だから最近は 合唱以外は オルガン前のひな壇を使わずにオーケストラを配置していると説明を受けたとのことだった。 録音されていたのは、2管編成のブルックナーの交響曲第1番だったので確かにひな壇は使われていなかったそうである。

でも、今日このホールに入って、スイス・ロマンドのコンサートを聴いたときに、上の写真のように程度の問題はあれ、ひな壇を使っている彼らの姿を見ることができたのは幸運だったかもしれない。


ホールの音響の印象であるが、非常に高域が煌びやかな印象で、間違いなくウィーン楽友協会と同じ理屈で壁の美しい彫刻による凹凸によって音が乱反射され、煌びやかな響きになるのだと思う。反面やや低域の量感の不足を感じた。ブルックナーのような重心の低い音作りでは、低域は重要なのだが、自分の推測ではあるが、低域というのは波長が長いので、このような縦長で狭い容積のホールでは低域は十分に再生し尽せないのだろうと思った。

コンサートホールでの生演奏では量感たっぷりに感じるオーケストラのサウンドでも、家庭のオーディオルームで聴くとあの低域が再現できないのは、その再生空間の違いで、容積が小さい空間では波長の長い低域の再生は難しいからなのだと思う。

響きは非常にライブな空間で、ひとえに煌びやか。

ただホールが狭いせいか、オケの音がトゥッティのような大音量になったときに、サチルというか飽和する感覚があった。(大音量の時にうるさく感じること。聴いている空間に余裕がないこと。)

でもここがアムステルダム・コンセルトヘボウについで第2のホームグランドと言ってもいいPENATONEの録音を聴くと、そういう現象に出会ったこともない。やはりポリヒムニアは、その音響ノウハウを知り尽くしていて、うまく録っているのかもしれない。

私が訪れたその数日後に、山田和樹氏とスイス・ロマンド管とポリヒムニアのメンバーが、新作の収録のために、このヴィクトリアホールに現地入りしたようである。フランス音楽集を録るそうで、このホールでセッション録音に入った。

最新のサラウンド技術であるAuro-3D(従来の水平方向に加えて、垂直の高さ方向の3次元ディメンジョンで音の表現ができるようになるサラウンド音響の新技術)を使って録音しているようだ。(ポリヒムニアのFBページで高々と宣言しておりました。(笑)写真を拝借します。)

録音セッションを確認している山田和樹氏とポリヒムニアのトーンマイスター、エルド・グロード氏。

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これがヴィクトリアホールを使ってのポリヒムニアのAuro-3Dでのマイクセッティング手法。

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いずれにせよ、山田和樹氏&スイス・ロマンド管の、この最新技術を駆使したPENTATONE新譜が楽しみである。

さて、コンサートの印象。

この日は、コルネリウス・マイスターという若手の指揮者に、ピアノ独奏にアレクサンダー・ガヴリリュックでシューマンのピアノ協奏曲、そして後半は、ブルックナー交響曲第7番。

ふだんオーディオで聴くスイス・ロマンド管の演奏は、特にフランス音楽を奏でさせたら、弦セクションをはじめ、その旋律の泣かせ方が非常に優雅で、卓越したものがあるという印象のあるオーケストラである。

前半のシューマンのピアノ協奏曲は、私はこの曲に相当煩いので(笑)、正直満足できる、感動できた演奏だったかというと60%くらいの満足度だろうか。ピアノとオケとの合奏であるが、どちらかというとピアノが走って、それにうまくオケが追いかけて乗っていくような軽快でリズミカルな要素が欲しい曲(特に最終盤)なのだが、どうもドタドタ感というか重い感じがして感心しなかった。特に独奏のアレクサンダー・ガヴリリュック氏のピアノに不満を感じた。もう少しコロコロ転がすように軽快な奏法が欲しかった。

後半のブルックナー7番。これは最高とまでは言えないが、満足できた演奏だった。ブルックナー特有の拍、それに合う音色の重さがよく表現できていたと思う。ヤノフスキの録音よりもずっといいと思った。(笑)

さて、帰国後の話......

ホワイエのCDショップで購入したSACD。

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mDG-GOLDという聞いたことのないレーベル。SACDサラウンドであったので、珍しいと思い購入してみた。聴いていたら、あまり感心しない録音でした。(笑)残響ばかりが多い薄いサウンドで、真の意味のサラウンドを理解していない録音ですね。

その横にあるのが、スイス・ロマンドのチケットホルダー。

カッコイイですね。すごいお洒落。このチケットホルダーの写真フォトもそうだけれど、ホールの壁にあったポスターにあるように彼らのイメージフォトってひとつの共通のテイストがありますね。スイス・ロマンドというオケは、大オーケストラではないけれど、ちょっとコンパクトな格好よさがあって、ホールも小ぶりの美しさだし、自分たちのブランドのイメージ作りがすごい上手だと思う。

もうひとつ思ったことは、このチケットホルダーにこのようにお金をかけるというセンス。これは日本にはありませんね。Eチケットがあたりまえになっている、このご時世に、チケットホルダーにこのように真心をこめてお洒落に作るセンスは、なんかヨーロッパらしい、というか、自分はこういうレトロな感覚がスゴク好き。感動した出来事でした。

そして、これだけ話題に上げて今回の一大テーマであったアンセルメ&スイス・ロマンドのDECCAレコーディングス。

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自分はアナログはやらないので、この頃の録音がCDになっているBOXがあって、思わず買いました。

フランス音楽集とロシア音楽集。

たしかに「目の覚める様なDECCAマジック」と言われても、今聴けば、所詮は1960年代の古い録音で、ナローレンジ(狭帯域)なんだけれど、デフォルメされた音作り、当時としては十分すぎるくらい異次元の音色のパレットの多彩さがよくわかる優秀録音であることが感じ取れる。いま、このBOXのサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を聴いて、当時のホールでの実体験(ひな壇)をしみじみ思い出しているところです。


2015/10/7 20:00~ スイス・ロマンド管弦楽団演奏会 ヴィクトリアホール(スイス・ジュネーブ)

指揮:コルネリウス・マイスター
ピアノ独奏:アレクサンダー・ガヴリリュク
管弦楽:スイス・ロマンド管弦楽団

ロベルト・シューマン
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54(1845年作曲)

アントン・ブルックナー
交響曲第7番 ホ長調 (1881-1883年作曲)